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ともしびをかかげて(上) 岩波少年文庫581
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/04/16 |
JAN | 9784001145816 |
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上橋菜穂子先生が言及されており、まだ読んだことがなかったので読んでみた。 舞台は起源5世紀頃の、古代ローマ帝国支配下にあったブリテン。 日本人にはあまり馴染みがないだろう古代ブリテンの歴史は、読んでいて重く苦しい。 その流れに翻弄されていく主人公アクイラ。 対象は中学生以上となっているが、一般的な『児童文学』を想像して前知識無く読むと かなり衝撃を受けそうだ。 どう足掻いても流れには勝てず、自分の運命を打開するにはひとりぼっちで力も足りない。 その中でブリトン人としての誇りを守ろうとローマ軍を脱走するが サクソン人に襲われ自分はジュート人の奴隷となってしまう悲運。 三年後に再会した妹フラビアは彼女を攫った人間の妻となっており、子供までいる。 一緒に逃げることはできないというフラビアの助けを得て奴隷の身から脱し、 ニンニアス修道士と出会うところでようやく少しの安らぎを得られたように思う。 この先どういう道を選び生きていくのだろうか。
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「獣の奏者7」の巻末、著者とブックコメンテーター・松田哲夫の対談で、 読んで面白い本、「ローズマリ サトクリフ 」の作品の1つとして紹介されていた。 そこで、「第九軍団のワシ」と 本書を読んでみます。 内容が面白いだけでなく、 文章が散文詩のような独特の雰囲気を持っていて、 ...
「獣の奏者7」の巻末、著者とブックコメンテーター・松田哲夫の対談で、 読んで面白い本、「ローズマリ サトクリフ 」の作品の1つとして紹介されていた。 そこで、「第九軍団のワシ」と 本書を読んでみます。 内容が面白いだけでなく、 文章が散文詩のような独特の雰囲気を持っていて、 読み進むうちに その世界に浸っています。 人物や自然の描写の比喩が、格調高いというか典雅で、 それでいて臨場感も伝わってくるし、ストーリーに引き込まれていきます。 モノクロの版画・きり絵風なの挿絵もステキ! 2012/3/8 予約 3/16 借りる。3/17 読み始める。5/10 読み終わる 次は下巻 内容 : 衰退したローマ帝国は、450年にわたるブリテン島支配に終止符をうつ。 地方軍団の指揮官アクイラは、悩んだ末に軍を脱走し、故郷のブリテン島にとどまることを決意したが…。 著者 : 1920〜92年。イギリスの児童文学作家・小説家。 「ともしびをかかげて」で1959年カーネギー賞受賞。 他の著書に「第九軍団のワシ」「銀の枝」など。
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これまで全く通ってこなかった、ローマン・ブリテンの物語。もっと早く読んでおけば世界の見方や価値観が変わった、とは言わないが、衰退したローマ帝国が属州であったブリテンの支配をやめ、ブリテン自身に混乱が巻き起こる様子を、ローマ軍から脱走したブリテン人アクイラに降りかかる災難と重ね合わ...
これまで全く通ってこなかった、ローマン・ブリテンの物語。もっと早く読んでおけば世界の見方や価値観が変わった、とは言わないが、衰退したローマ帝国が属州であったブリテンの支配をやめ、ブリテン自身に混乱が巻き起こる様子を、ローマ軍から脱走したブリテン人アクイラに降りかかる災難と重ね合わされている。序盤、アクイラが蛮人に降って奴隷となるのだが、その間の展開が少し意外だった。思ったよりいい扱いだったのだが、それも歴史と社会性のなすものなのかな。
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