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思考と行動における言語 原書第4版
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1985/02/25 |
JAN | 9784000009775 |
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思考と行動における言語
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商品レビュー
4.4
17件のお客様レビュー
『#思考と行動における言語』 ほぼ日書評 Day633 Day631に続き、半世紀、読み継がれる名著シリーズ。が、こちらは分量が凄まじい。350頁ほどながら、1行50文字、最近の同型本の1.4〜1.5倍の文字量、単純計算で500頁換算の大著である。 それだけのボリュームがあ...
『#思考と行動における言語』 ほぼ日書評 Day633 Day631に続き、半世紀、読み継がれる名著シリーズ。が、こちらは分量が凄まじい。350頁ほどながら、1行50文字、最近の同型本の1.4〜1.5倍の文字量、単純計算で500頁換算の大著である。 それだけのボリュームがありながら、休日1日(実質半日ほど)を費やしたとはいえ、一気読み。現代でも、いや寧ろ、今のような時代だからこそ、興味深く読み通すことができた。 内容は、あまりにも多岐にわたるため、読んでいただくしかないが、いつものように、幾つか興味を惹いたポイントを。 言語的世界(verval world)かつ外在的(extensional)な世界との対比から、議論が開始される。外在…は、本来、内在的(intensional)と対比されるべきものなのだが、厳然としてそこにあるものと、言ってみただけ、とを対比するという発想も、なかなか面白い。 その後、前半は、言葉や表現の仕方の定義に関する論述が続く中、非常に面白かったのが、次の内容。 貧困者への「施し」を、彼らが失業等といった事態に陥る以前に果たした世間への貢献に対する「保険金」であると表現し、やたらに面倒な手続きを設けることで、出来るだけ「施し」を求める者を排除しようとする代わりに、保険料を払ったものが当然の権利として請求できる「保険金」と考える。この2種類のポジショニングは、同じことなのかどうか? 後半は、より現実世界の出来事との関係性を強める方向に論が進む。 人種や性別に関する差別的とされる表現の変遷。ニグロとされていた人たちを、ブラックと称することが好まれたが、これも今日では異なっている(「ユダヤ人」が、今日なおそのままなのは何故か?)。 さらに、ナチスのニ値的思考法(「ナチ党員にあらざれば狂人もしくは愚者」「ハイルヒトラーの挨拶を進んで行わないものは裏切り者」というような考え方)や、共産党・マルクス主義者についても"レッテル貼り"(ブルジョワ的インチキというような)の危険性に言及。 これらの例でピンと来ない向きには、憲法9条信者の言の方が例として相応しいかも知れない。例えば、災害時救援でも大きな役割を果たしている自衛隊が現行9条では違憲の恐れがあるから、それを明記すべしと言った瞬間に、9条を守れないものは好戦派、戦争をしたいと考えている…と決めつけるあれ、である。 こうした発想法が、機械学習に取り込まれてしまうと恐ろしいことになるだろう。 さらに、詩と広告に関する考察も、思考を広げてくれる。 現代のコピーライターの仕事は、消費財を「詩化」することにある。広告は"スポンサー付きの詩"、従来の意味での「詩」は"スポンサー無しの詩"と呼称を改めるべきなのだ。そして、多数のスポンサー付き詩人が、膨大な数の作品を世に問うている中、スポンサー無しの(本来の)詩人達の作品は、難解の度を極めざるを得ないという。往年の名詩人のような詩を書いたなら、下手なコピーライター呼ばわりされることになるであろうからだ。これは詩に限らず、音楽や映像等の芸術においても、ほぼ同じことが言えるだろう。 ところが、である。時代が降り、今日においては、ネット媒体の普及により、この区別が再び曖昧になりつつあるのが、また興味深い。 https://amzn.to/3C75keP
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・反応を延滞し、「もう少し話してくれませんか」と言うことができ、反応する前に耳を傾ける。これが、この書が関心を持っている理論的原理の幾つかの実際的応用である ・悪い目的で語られる真実は、どんな嘘をも打ち負かす ・コトバではなく事実について考えれば、問題に新しい光が投げかけられる ...
・反応を延滞し、「もう少し話してくれませんか」と言うことができ、反応する前に耳を傾ける。これが、この書が関心を持っている理論的原理の幾つかの実際的応用である ・悪い目的で語られる真実は、どんな嘘をも打ち負かす ・コトバではなく事実について考えれば、問題に新しい光が投げかけられる ・不健康な反応の徴候は、感受性が過敏で、すぐに心が傷つき、すぐに侮辱されたと腹を立てることである。未成熟な精神は、コトバを物と同一視し、不親切なコトバを不親切な行動と見なす ・精神科医やカウンセラーの助力のもっとも重要な一つの面は、かれらは決してわれわれにいかなる断定もくださない、という事実である。自分は「ただの」ガソリンスタンド従業員「にすぎない」ではなく「私はガソリンスタンドの従業員だ」 ・大切なことは、どんな結論に達するにせよ、価値判断の対象である事物についてのわれわれ自身の外在的検討の結果であるということ ・本を読むこと―ワーズワースを読んだことのない人は、英国の湖のある地方について何かを見落としている、たとえその人が一生そこに住んでいようとも ・言語の使用の結果としてしばしば不一致と衝突が起こりまたは激化される場合には、話し手か聞き手かその両方かに何かミスがあるからなのだ
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"言葉"が人間にもたらす認識作用についてわかりやすく説明しています。言葉の基本形である叙述文には報告・推論・断定の3つの種類があること。報告は事実を、断定は語り手の判断を述べていること。断定の文は語り手の主観に依存しており、一概に聞き手は肯定してはいけないこと...
"言葉"が人間にもたらす認識作用についてわかりやすく説明しています。言葉の基本形である叙述文には報告・推論・断定の3つの種類があること。報告は事実を、断定は語り手の判断を述べていること。断定の文は語り手の主観に依存しており、一概に聞き手は肯定してはいけないこと。言葉には事実を伝達する機能と感情を上乗せする機能があること。言葉は必ず具象物の属性を捨象し抽象化されていること。適切な抽象度で対話しないと議論の本質を見誤ること。抽象観念の印象を具象物にそのまま投影するのは偏見を生むこと。などについて例え話を交えて説明しています。自分が言葉について薄々思っていたことも明快に書かれており、頭の整理になりました。大変勉強になりました。
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