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ノスタルギガンテス
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | パロル舎 |
発売年月日 | 1993/07/07 |
JAN | 9784894191068 |
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ノスタルギガンテス
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商品レビュー
4.2
19件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ものすごい本を読んだと思う。 この本がどうして世の本棚から姿を消し埋もれているのか。 ノスタルギガンテスは芸術家と写真家によって閉じ込められながら生き続ける木と人の積み上げたものを融合した芸術怪物となった。永遠に生成し流転しノスタルギガンテス運動を飲み込む生きるオブジェ。でも主人公の少年にとっては、名前を与えられた時点で力を失い飼い慣らされた神殿の木であったもの。琥珀の中に閉じ込められた羽虫。恐ろしいもの。 一方の視点では自然と融合し生き続け 一方では無惨に閉じ込められた死骸 この本は私の住む地域の図書館や書店から姿を消し、強く望まねば手元に来なかった。 世には無数の本があふれていてほとんどは本でなくてもいい中身を含んで積まれ一読して忘れ去られる。大きくなり続ける巨大な図書館蔵書オブジェ。一方でこの本は多くの人が行き交う場から姿を消したけれども、ひっそりと光と命を失わず生き続けているように思えた。
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主人公の少年が木のてっぺんに怪獣のおもちゃを括り付けるところから始まる、幻想小説。 少年のイノセントな憧憬を丁寧に描写される。 それは消費社会=現実という巨大な壁に無残にも破壊されるという道程を辿ることによりある意味で輝く。 しかし、真の絶望は完膚なきまでの破壊ではなく、取り込ま...
主人公の少年が木のてっぺんに怪獣のおもちゃを括り付けるところから始まる、幻想小説。 少年のイノセントな憧憬を丁寧に描写される。 それは消費社会=現実という巨大な壁に無残にも破壊されるという道程を辿ることによりある意味で輝く。 しかし、真の絶望は完膚なきまでの破壊ではなく、取り込まれていくことなのかもしれない。 どうしてもこの感想を書く時に私たちは少年のイノセントな憧憬を奪う写真家側の人間にならざるを得ないのだから。
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たぶんこの語り手は作者に近く、作者はいつも退廃の美を世界に探し出そうとしているのだろう、そのような視点が想像できる。 この作中で起きる現象はいろいろな社会現象の寓意にもとれる。 しかし単純に役に立たないものが漂流する木と、それへの名づけ、という観点から不気味な物語として把握した...
たぶんこの語り手は作者に近く、作者はいつも退廃の美を世界に探し出そうとしているのだろう、そのような視点が想像できる。 この作中で起きる現象はいろいろな社会現象の寓意にもとれる。 しかし単純に役に立たないものが漂流する木と、それへの名づけ、という観点から不気味な物語として把握したほうがおもしろそうだ。 世の理の変容と定着。
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