ゆうばり映画祭物語 映画を愛した町、映画に愛された町

小松澤陽一【著】

• 販売会社／発売会社: 平凡社
• 発売年月日: 2008/03/20
• JAN: 9784582282535

商品レビュー

2013/05/13

炭鉱の閉鎖以後、さびれていた北海道夕張市でまちおこしとして国際映画祭を作り上げ、世界的な評価を得てきたという奇跡を、当事者の視点から書かれた本です。

この映画祭についてはほとんど知らなかったけど、映画を愛し夕張を愛した中田元市長や、手作りで、世界的一アットホームな映画祭をつくりあげた夕張市民の姿には尊敬します。また、夕張を愛した映画人の言葉も本当にあたたかい。

もっとも、地元でも映画祭についての批判は少なくはなかったようですが、この本では作り手目線なので、その辺はあまりしっかりは触れていません(決して無視しているわけではないですが、分量的には少ない)ので、
ドキュメンタリーというよりは、物語にちかいのですが、それでも生きた人々の息遣いが感じられて良かったです。

夕張は残念ながら財政再建団体になってしまい、映画祭も当初とは形を変えざるを得なくなっているようですが、この本読んでたら、きっといつか再興してくれるような気がしました。日本の全ての地方に住む人にとって、希望を与えるような物語です。

それにしても、映画って偉大なんだなって思いました。

2008/04/09

今年初めて参加して、大感動したゆうばり映画祭。
実はすごい映画祭だったとこの本で初めて知りました。
映画祭立ち上げから現在まで参加されている小松澤映画祭Pの
さっぱりとしていてびっくり箱のような、まさに「物語」でした。