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マオ 誰も知らなかった毛沢東(上)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2005/11/19 |
JAN | 9784062068468 |
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商品レビュー
4
24件のお客様レビュー
上下とも一気に読了した。迫力があり、毛沢東の知られざる側面が暴かれており、衝撃的だった。この本を読むまで漠然と中国で共産主義革命を成し遂げた偉人と思っていた。長征で延安にたどりつくまで、四川省の山奥を逃げ回り大変な苦労をしたと思っていたが、毛沢東やその仲間達、更にはその情婦まで含...
上下とも一気に読了した。迫力があり、毛沢東の知られざる側面が暴かれており、衝撃的だった。この本を読むまで漠然と中国で共産主義革命を成し遂げた偉人と思っていた。長征で延安にたどりつくまで、四川省の山奥を逃げ回り大変な苦労をしたと思っていたが、毛沢東やその仲間達、更にはその情婦まで含めて共産党の幹部連中は、大変な山道をハンモックに担がれて読書しながら優雅に進んでいた事を知り驚いた。その後も、人民虐殺を繰り返し、平然と繰り返しており、毛沢東というのは人格異常者であると思った。スターリンの数千万人の虐殺やポルポトなど数百万の虐殺、これに毛沢東の7000万人虐殺を考えると、読了後の感想は、共産主義の本質は国民の虐殺にあると思った。一旦共産党独裁になってしまうと、反対者を虐殺しまくる以外に方法がなくなる。このことは、北朝鮮のキム一族の独裁の凄まじさも考えると日本共産党は存続させるべきではないと思う。オーム真理教と同様に徹底的に解体すべき。見かけのソフト路線にだまされてはいけない。山本太郎の様なアジテータにだまされてはいけないと思う。この本は共産党独裁の恐ろしさを具体的に示してくれた。高く評価する。
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「ワイルド・スワン」の著者ユン・チアンによる毛沢東の伝記。上巻だけで562ページの大作。メモを取りながらゆっくり読んでいたら2年かかった。 10数年にわたって行われた数百人の関係者へのインタビューと、多くの原資料をもとに構成されている。 上巻は、他に類をみない残虐で無慈悲なエ...
「ワイルド・スワン」の著者ユン・チアンによる毛沢東の伝記。上巻だけで562ページの大作。メモを取りながらゆっくり読んでいたら2年かかった。 10数年にわたって行われた数百人の関係者へのインタビューと、多くの原資料をもとに構成されている。 上巻は、他に類をみない残虐で無慈悲なエゴイストである毛沢東が、いかにして中国共産党を確立し、国共内戦に勝利し、中華人民共和国を建国していくかまでをカバー。 人心を恐怖で掌握する手法は、こんなおぞましい人間がいるのかと思うぐらい気持ち悪い。 国民党との内戦に勝利し、蒋介石一派が台湾に移った1949年の時点で中国共産党の支配地域の人口は1.6億人だったらしいが、人口の10%を「地主」と想定し、人民相互間のリンチや公開処刑を奨励したという。首都北京だけで公開処刑が3万回以上実施。このあとの下巻で大躍進政策や文化大革命が出てくるわけだが、当時に比べれば現代中国の人々の生活は天国のようなものだろうということがよく分かる。
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2005年刊。上下巻中の上。◆中国四川省出身・紅衛兵の経験ある著者が、十余年に亘り調査し、数百人に及ぶ関係者へのインタビュー、新規史料(毛沢東の2番目の妻の記録、中ソ間の未公開通信、アルバニア保管の資料等)を踏まえ、毛沢東の実像、中国共産党の成立過程・権力闘争、関係各国の外交等を描く。叙述時期は、1893年毛沢東誕生から、毛による大陸支配が完遂した1953年まで。◆なんとも評価が難しい。従前「毛沢東秘録」を既読していたので、独裁者毛の狂気に満ちた恐怖政治の実情、共産党内部の凄惨な権力闘争は、ある程度認識。 そのため、毛沢東の支配の凄まじさは「毛沢東秘録」を読んだ時ほどの衝撃がなかったことは否めない。もっとも、かなり詳細に書き込んでいるので、中国共産党の伸張過程(特に戦前期)、権力掌握にあたり毛沢東が徹底してスターリンの助成を求め、尻尾をふっていたこと、日中戦争における共産党の消極的対応とその結果としての日本陸軍の鉄道・都市支配の実現等、興味深い箇所は多い。 他にも、スターリンや毛沢東、蒋介石の虚々実々の外交交渉、徹底したプラグマティストとしての毛沢東の有様、日中戦争を国共日の三者の戦争と看破していた毛の慧眼、国民党への共産党スパイの浸透に対する蒋介石の甘さ等の詳細な叙述は見所満載だ。しかし、本書がどの程度一次史料を精査し、裏付調査したかは疑義がある。 例えば、張作霖爆殺事件について、本書はスターリンの指示のもとでソ連工作員が行ったと指摘するが、その説明が一行だけで済まされている。日本陸軍が引き起こしたとされるこの事件は、当時の田中義一内閣倒壊の遠因となり、昭和天皇を巻き込む大事件となったものである。これを引き起こしたのがソ連工作員とする根拠をソ連史料とするだけでは説得力に欠ける。 このように日本で相当議論されてきた問題について、十分な説明もなく、クロスリファレンスをしたかどうかもわからず、具体的な理由付けや叙述がない以上、本書における史料検討の甘さ、不十分さの疑念を払拭できないのだ。もちろん、本書の濃密な記述を直ちに否定するわけではないが、かといって鵜呑みにもできないアンビバレンスな状態に陥っている。その意味で、大変残念といわざるをえない。
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