スタンツェ 西洋文化における言葉とイメージ ちくま学芸文庫

ジョルジョアガンベン【著】, 岡田温司【訳】

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2008/03/10
• JAN: 9784480091314

商品レビュー

2024/10/03

　中世ヨーロッパの、古代ギリシア哲学に基づいた芸術・心理学(フロイト)を解説している。
　古代ギリシアの文化が、脈々とヨーロッパに受け継がれてきたことが分かる。おそるべし、古代ギリシア。

2023/02/22

初アガンベン。
中世におけるメランコリーの特質性。精気が想像力を高め内的な昂りを推進させる、それが西洋ロマンス文学から確認できる過剰なる愛。そしてその対象に到達し得ない苦悩を背負いこむ悲哀、これらを全て内包しているのがメランコリーであり、この点に、内的事象に目を向ける瞑想的世界の一端が垣間見える。
ゲーテが『若きウェルテルの悩み』を書き上げる際に通過せざるを得なかった道でもある。
愛が矛盾を一挙に引き入れてるという視点に立つ自分からしたら、高感度の読書体験でした。