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青銅ランプの呪 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 1983/12/23 |
JAN | 9784488119065 |
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青銅ランプの呪
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
魅力的な謎を魅力的な論理、魅力的な解明で解き明かしてこそ、本格推理小説は引き立つ。そして謎が魅力的であればあるほど、読者の期待が否が応にもその解決に集まり、増していく訳だが、本作は果たしてどうだろうか。 屋敷に着いた途端にコートと渦中のランプを残して忽然と姿を消し、しかもその屋敷には隠れ通路や隠し部屋などは存在しない、これほど条件を限定して、しかもそれが一度ならず二度も起こる。 内容紹介文にカーがエラリー・クイーンとミステリについて語り明かした末に行き着いた最高の謎、人間消失に挑んだこの作品で、上記のように確かに謎の魅力はどんどん高まるのだが、その真相の魅力が逆に小さく、期待しただけに終わったというのが正直、私の感想だ。 エジプトのミイラの呪いが無意味であることを証明するために敢えて自ら失踪して、数日後に現れてみせるという逆説めいた真相は面白いが、家政婦の下働きの娘に化けて、やり過ごしていたというのは多分私が日本人であるからそう思うのだろうが、やはり素直に首肯しづらいものがある。 確かに貴族と下民という階級格差の激しいイギリスでは確かにゲストは召使い達などに目を配りもしないだろう。それは解るのだが、彼女をよく知る人物が常に屋敷にいて、それに気付かないというのは(しかもその男ファレルは彼女に心底惚れているのである)いささか現実味が無いように感じる。 例えば文中に、 「時々、目の端にヘレンの似た姿がよぎる。しかしそこに目を向けてみるといるのはこの屋敷の従業員ばかり。どうやら私も幻覚を見るまでになってしまったらしい」 などという一文でも入れていれば、なるほど流石はカー!と納得は出来るのだが。 私は隠し部屋が無い事を信じなくて隠し部屋が存在してそこに隠れていたというのを真相として考えていた。というのもポンフレット夫人の発言にあった昼に壁に掛かっていた絵が無くなっているという一文から壁が反転して隠し部屋に隠れたためというトリックを想像したのだ。しかし絵の存在についてはまた別の謎に使われたのですぐに放棄せざるを得なかったが。 そして第二の失踪事件の謎。これは良かった。犯人の意外性も素晴らしく、またその動機である密売についても、確かに文中で黄金の短剣と黄金の香箱がエジプトから誰かに持ち去られていると語られていた。そして輸出ライセンスという密輸防止の盲点も面白い。 しかしただ、門番が歳も離れたセヴァーン卿とこの35歳の男とを見間違えたというこの一点が勿体無い。この犯人サンディ・ロバートソンの描写を読み返してみると確かに年齢より老けて見えると書いてあるのだが、それでも見間違えるだろうか。確かに門番、召使い一行について執事が刷新したとあるのだから、納得できないわけではないが、説得力に欠ける。 結局青銅ランプの呪いなどは存在しない事が判った途端、大金を叩いてでも手に入れることに固執していたアメリカの骨董狂ボーモントはランプを投げ出し、帰っていく。つまりはランプそのものよりもそれに附帯する呪いといったミステリアスな部分に価値を見出していたわけだ。 これは本書も謎が解ければ、本を投げ出すかもしれないとカー自身が自覚していた事の暗示と述べるのは、辛口すぎるだろうか。
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エジプトで発掘された青銅ランプは、持ち主が消失するという言い伝えがあった。それをイギリスに持ち帰ったヘレンが自分の屋敷に着いたところで忽然と姿を消す。H・M卿は行きがかり上、事件に関わることになるが… エジプトの呪い、怪しい預言者の予言、超常現象かと思われる不可能犯罪、腹に一物あ...
エジプトで発掘された青銅ランプは、持ち主が消失するという言い伝えがあった。それをイギリスに持ち帰ったヘレンが自分の屋敷に着いたところで忽然と姿を消す。H・M卿は行きがかり上、事件に関わることになるが… エジプトの呪い、怪しい預言者の予言、超常現象かと思われる不可能犯罪、腹に一物ありそうな登場人物たち、謎めいた行動。そしてH・M卿の奇行と脱力系トリックには思わず、おい、と突っ込みたくなってしまった。まさにカーの真骨頂といっていいかも。面白かったけど。
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これはミステリーではなく ジョーク作品でも 十分通用します。 だってあまりにもできすぎちゃっていて どうしたのさ?と思うこと間違いなしですから。 あくまでもファンのための作品なので H・M卿の超狂気に満ちた行動を 見たい人にはお勧めです。 エジプトまで来て何しているんですか!!...
これはミステリーではなく ジョーク作品でも 十分通用します。 だってあまりにもできすぎちゃっていて どうしたのさ?と思うこと間違いなしですから。 あくまでもファンのための作品なので H・M卿の超狂気に満ちた行動を 見たい人にはお勧めです。 エジプトまで来て何しているんですか!! 何から何までが まるで一人芝居のごとく 進んでいきます。 のろいにまつわる失踪、 そして失踪人の父の失踪。 こちらが入る余地はありませんっ。 まあ考えないで読めるのはいいか。
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