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刑事コワルスキーの夏 文春文庫
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刑事コワルスキーの夏 文春文庫

テリー・ホワイト(著者), 飯島宏(訳者)

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刑事コワルスキーの夏 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 1985/06/25
JAN 9784167275242

刑事コワルスキーの夏

¥330

商品レビュー

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2022/10/05

80年代初期。夏のロサンゼルス。 不良少年などを狙った連続殺人事件の犯人と、それを追う刑事。二組のバディを中心に展開する群像劇サスペンス。 刑事スペイスマン・コワルスキーは、バツイチの中年男性。 離婚した前妻との間に一人息子がいるが、どうやら彼が行方不明になったらしく、探してほ...

80年代初期。夏のロサンゼルス。 不良少年などを狙った連続殺人事件の犯人と、それを追う刑事。二組のバディを中心に展開する群像劇サスペンス。 刑事スペイスマン・コワルスキーは、バツイチの中年男性。 離婚した前妻との間に一人息子がいるが、どうやら彼が行方不明になったらしく、探してほしいと前妻にせっつかれている。 若い愛人もいるが、彼女との関係にも疲れてきている。 全体的にくたびれたおじさん。 その相棒となるブルー・マガイア刑事は若くてハンサムでお金持ち。 父親へのコンプレックスや、ベトナム戦争のトラウマに悩んでいる。 ……と、わかりやすく対照的なバディは、例によって初めはギクシャクするが、ともに事件を追ったり、主人公の息子の行方を探したりする中でパートナーとしての距離感がつかめてきて、信頼関係ができていく。 一方、犯人側のバディは実の兄弟で、近親相姦関係。 兄のトムは10年前に主人公に逮捕されたことを恨んでいて、警察の精神病棟を抜け出して、復讐を企んでいる。 衝動的に殺人をおかすタイプだが、弟のことだけは愛していて、異常なほど弟に執着する。 弟のジョディは、比較的温厚な性格なのですが、兄に対しては情もあるし、過去、自分のせいで兄が捕まってしまったという負い目もあり、トムに逆らえない。 しかし、兄が捕まっている間の10年間、ジョディにはジョディの人間関係や大切にしていたものがあり、恋人もいた。 価値基準がすれ違うトムとジョディの関係はだんだん破局へと向かう。 この、刑事側の徐々に築かれていく相棒関係と、犯人側の壊れていく相棒関係の対比、また、脇役の殺された男の子たちやその家族などの悲哀が、ストーリーをよりスリリングにしている。 テリー・ホワイトといえば、『真夜中の相棒』も好きだが、やはり、うらぶれた男たちの悲しみとか、疑似家族的な友情を描くのが得意な作家だと感じた。

Posted by ブクログ

2020/06/09

昔、テリー・ホワイトをガーっと読んだ時は、『真夜中の相棒』よりこっちの方が面白かったんだけど…。 今、読んでみると、『真夜中の相棒』のあの哀感に軍配が上がるw ま、それは、主人公が、有能だけど一匹狼な中年オヤジ刑事。新たなパートナーが金持ちで若くてイイ男という、今となってはよく...

昔、テリー・ホワイトをガーっと読んだ時は、『真夜中の相棒』よりこっちの方が面白かったんだけど…。 今、読んでみると、『真夜中の相棒』のあの哀感に軍配が上がるw ま、それは、主人公が、有能だけど一匹狼な中年オヤジ刑事。新たなパートナーが金持ちで若くてイイ男という、今となってはよくある組み合わせになってしまったというのはあるのだろう。 あと、主人公コワルスキーにまとわりつくストレス役の面々がイマイチ弱いというのもあると思った。 あと、ヒッチコック兄弟のパートを、弟のジョディの視点で描いた方がよかったんじゃないかなーと。 その方が、二人のどうしようもない行き止まり感がもっと切なくなったような気がする。

Posted by ブクログ

2006/09/21

なんだって、タイトルのつけ方がうまいんだ。絶妙。「木曜日の子供」なんかも、たまんない。テリー・ホワイトは後作のほうから読み始めたので、初期がこんな雰囲気だったのかと思った。どちらかというと初期の方がハードかもしれない。彼女のキャラクターは独特の苦味があり、しかし情感深い。

Posted by ブクログ

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