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ピアノと平均律の謎 調律師が見た音の世界
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白揚社 |
| 発売年月日 | 2005/06/30 |
| JAN | 9784826901239 |

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ピアノと平均律の謎
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
アメリカで調律師として活躍する女性の手になる本。 調律師の世界をあまり知らないので、今や「女性」と強調するのは不適切かもしれないが、珍しいのではないか、という先入観がある。 腕力もそれなりに要るのかなあ、なんて思うから。 ピアノの調律をするときは、どの調で弾いてもそこそこの響き...
アメリカで調律師として活躍する女性の手になる本。 調律師の世界をあまり知らないので、今や「女性」と強調するのは不適切かもしれないが、珍しいのではないか、という先入観がある。 腕力もそれなりに要るのかなあ、なんて思うから。 ピアノの調律をするときは、どの調で弾いてもそこそこの響きになるように、純正律をわずかに調整する。 そんな話は以前にもどこかで読んだことがある。 実際は何を、どう調整しているのか。 ピアノの音のどこに注意しているのか。 そんなことが知りたくて本書を読んだ。 平均律が考案されていくプロセスが説明される。 そこはよくわかる。 類書で読んだことがあったせいかもしれない。 調律師がうなりを聴いている、というところは、そうだよな、と思う。 琴を調弦するとき、自分もそうだったから。 (もちろん、それを88本の弦でやるというのは、自分にとっては信じられない世界である。) チューナーなども使うのかなあ、とも思うけれど、最後は一台一台のピアノの個性に合わせた調整が必要となる。 そこをどうしているのか。 この域まで行くと多分に感覚的な職人芸の世界だろうから、それをどう文章化するかと思っていたのだが。 あるいはほんのわずかな調整のためにどういうものを使っているのかとかも知りたい。 が、そういう方向に本書は向かっていかない。 何が不満かというと、科学的に厳密に書こうとしているのか、科学的なものはレトリックなのかがよくわからないということだ。 たとえば、こんなフレーズ。 一方で平均律音階は、…特異なもののひとつである。…このやりかたでは、音楽の全体像を完全に理解することはできないのかもしれない。解剖や測定から自動的に理解が得られない理由のひとつは、物理的なものとも考えられる。ある一定のレベルでは、けっして全体にはならずつねに部分にとどまるものがある。その一方で、つねに全体であってけっして部分にはならないものもある。物理学者たちによれば、原子より小さい粒子のあるものは組織化されていないそうだ。そうした粒子はどこまでいっても、同じひとつの永久に分割できない全体のくり返しという見方がある。その証拠に物理学でいうクオークは、絶対的な部分性という考えかたを具現しているといえる。クオークは部分的な形でしか存在しえない。おそらくクオークは部分抽出できるような単体ではなく、たんなる様相(傍点あり)にすぎないのではないか。(p116) 平均律により音楽にある種のフィルターがかかるということは理解できる。 ある地域の、平均律によらない音律で奏される音楽が、平均律に変えられたら、同じようには聞こえないということも想像がつく。 部分を寄せ集めたら全体になるかという疑問も、わかるのだが…。 どうしたらいいのかねえ、この本。
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新装版、と言う事で以前に読んだかどうか記憶にない…図書館に有るみたいだから、とりあえず次回借りて見よう。 実際に借りて読んでみた。 僕はとても興味深く、哲学的、芸術的に読めたように思うのだけど、ある程度はピアノの構造や調律作業の実際、平均律、平均律以外の律の幾つかについて、簡...
新装版、と言う事で以前に読んだかどうか記憶にない…図書館に有るみたいだから、とりあえず次回借りて見よう。 実際に借りて読んでみた。 僕はとても興味深く、哲学的、芸術的に読めたように思うのだけど、ある程度はピアノの構造や調律作業の実際、平均律、平均律以外の律の幾つかについて、簡単な知識を持ってから読んだ方が良いように思う。 特に、それらの専門的な本を読む程ではないと思うが、少なくとも、純正律、平均律、調律法、五度圏などのキーワードでググってみると良いかも知れない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
調律という観点から、平均律の意味について、興味深い内容になっている。 これから、調律師になろうとしている人だけでなく、ピアノを弾き、ピアノを聴くすべての人に知っていて欲しいことが書かれている。 音楽が何故、数学と仲良くできていないかの根源的な問題を浮き彫りにしようとしている。 平均律は、倍(2)音を、オクターブ(8)、12音でどうやって区分するかという、一面では非常に数学的な問題に取り組んでいる。 それは、波という物理的な現象に関係し、共鳴、共振という現象と、うなりという現象に着目している。 原書は、The Seventh Dragonというタイトルで、7番目の龍が音を好むことから命名されていると推測できる。 原著者が、これを日本の「南総里見八犬伝」から取ったとされている。 これについては、訳者は、著者から詳細な情報収集をしている。 訳者は音楽、中国文学の専門家でないためか、用語、解説がやや物足りなく、原書を読んで、もう少し、詳しく知りたいと思った。 龍の話は、もとは中国の民話であり、龍生九子という話である。 興味深いのは、数と音楽についての本で、2、3、5、8、12という数字がでてきて、その本のタイトルが7であり、それは8にまつわる日本の文学で引用している中国の9にまつわる伝説によるものであることである。 整数と音楽の幅広いかかわりが、アメリカ、日本、中国から新たに始まることを期待する。 ps. この本に興味を持った人には、T.E. カーハート著「パリ左岸のピアノ工房」という小説が、いろいろなピアノについて知ることができるのでお勧めしたい。
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