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オンディーヌ 光文社古典新訳文庫
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オンディーヌ 光文社古典新訳文庫

ジャンジロドゥ【著】, 二木麻里【訳】

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オンディーヌ 光文社古典新訳文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2008/03/20
JAN 9784334751524

オンディーヌ

¥330

商品レビュー

4.2

13件のお客様レビュー

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2024/02/24

演劇人であれば誰でも憧れるであろうオンディーヌ(と勝手に思い込んでいる)言葉の美しさに負けて物語に向き合う機会逃してきたかもと気付いたので、このタイミングで触れてみることにした!オンディーヌにたいして人魚姫ロミジュリでしょっしい異世界の人間同士の恋愛ってほんと悲劇しか産まないのよ...

演劇人であれば誰でも憧れるであろうオンディーヌ(と勝手に思い込んでいる)言葉の美しさに負けて物語に向き合う機会逃してきたかもと気付いたので、このタイミングで触れてみることにした!オンディーヌにたいして人魚姫ロミジュリでしょっしい異世界の人間同士の恋愛ってほんと悲劇しか産まないのよね雪程度の認識だったし、なんせ私はその界隈の女に強い苦手意識がある(アリエル、ジュリエット、マリア、みんな怖い)のですが、オンディーヌだけは嫌いになれなかった~無垢で真っ直ぐな愛が、この世を変えてしまうんじゃないかと思うくらい美しかった。でもやっぱりそこらの少女1人の力ではなかなか天地はひっくり返せないのよね、それもまた現実ですから。「身の丈にあった」という言葉に強い反抗心を示す私ですが、オンディーヌの悲劇を見てると、とりあえず生まれ落ちた世界で楽しく生きる方法(置かれた場所で咲きなさい精神)の強化に努めようと思ってしまったね③トロイ戦争〜もそうだけど、ジロドゥが自分の体験や思想を作品に落とし込むのが好き、ふわふわとした空想の世界ではない、実感のある言葉が紡がれている。カッコいい。

Posted by ブクログ

2019/08/22

ジロドゥの戯曲。 水の精オンディーヌと、騎士ハンスの恋を描く。 オンディーヌの奔放すぎるキャラクターが強烈だが、それは本心とは裏腹な社交辞令や政治に満ちた貴族の社交界と対比させるためのものなのだろうか。 展開が読めずイライラする場面もあったが、大六場、第七場での物語の畳み方は...

ジロドゥの戯曲。 水の精オンディーヌと、騎士ハンスの恋を描く。 オンディーヌの奔放すぎるキャラクターが強烈だが、それは本心とは裏腹な社交辞令や政治に満ちた貴族の社交界と対比させるためのものなのだろうか。 展開が読めずイライラする場面もあったが、大六場、第七場での物語の畳み方は素晴らしかった。最後のセリフが強烈に残る作品。

Posted by ブクログ

2019/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戯曲は初めて読んだ。会話文ばかりの文章なんて果たして本当に楽しく読みこなせるのか不安だったのだが、この作品に限ってそんな心配は不要だったのだと思い知った。小説のように視点が固定された地の文がないため、台詞の一つ一つが切実で、素直で、情熱的、そしてそれらの掛け合いはまるで音楽のようにリズミカルに私たちの胸に響く。その躍動感は、時に心理描写をつぶさに描く小説よりもダイレクトに、登場人物の感情を我々に届ける。その濃密さを知れただけでも、今回「オンディーヌ」を手にとって良かったと思った。 加えてこの「オンディーヌ」、勘違いに勘違いを重ねて殺したり殺されたりするよくある異類婚姻譚の悲恋物語かと思いきや、内実はまるで違う(悲恋ではあるが)。主人公のオンディーヌに悲恋物語のヒロインらしい影がつきまとわない。素直で、活発で、直情的で、嘘やお世辞が言えなくて(そのため社交界=人間界には溶け込めない)、それゆえに彼女のひたむきな愛と赦しが遂げられなかった、その悲嘆が胸を衝く。オンディーヌが水の精として自然そのものを表しているのなら、ヒーローのハンスは、終盤本人が言及しているとおり、凡庸な人間そのものである。 オンディーヌとハンスの関係を、近代の人間と自然の関係を示唆しているとの見方もあるようだが、私にはそこまで感じ取れなかった。ただ、人間の愚かさ、弱さ、矮小さ、そしてそれを包み、赦し、愛す水の精(=自然)のひたむきさは溢れるほどに伝わった。ハンスが死んで、人間界でのできごとをまるごと忘れたオンディーヌが、水底でひとり、その行動の意味も忘却の彼方に、まるで人間のように生活をするその悲哀が、古典的な悲劇における「死」よりも酷く悲しく、そして美しいと思った。いつか実際に公演を見てみたいなあ。

Posted by ブクログ

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