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四十八歳の抵抗 新潮文庫
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四十八歳の抵抗 新潮文庫

石川達三【著】

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四十八歳の抵抗 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2008/03/01
JAN 9784101015149

四十八歳の抵抗

¥220

商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2022/09/08
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※このレビューにはネタバレを含みます

作者はなぜ、ちょっと余韻を残す終わり方をしたのか。ファウストかぶれのジジー西村はどうなるのか。そういう意味で、ファウストを読んでみたいと思った。今と昔いつでも気持ちは変わらないし、うまくいかないことの方が多いという、世知辛い世の中だ 人間が本心から望むことは、大抵恥ずかしいことばかりです。恥ずかしい事が人生では、一番大切なことなんです。恥ずかしい行為を我慢するのは、腸の排泄が止まったような物で、1番衛星にわるいんです。(p.69) 実に無邪気と罪のなさとが、自分を知らずに、自分の神聖な値打ちを知らずにいるのが不思議です。それを知らないのが本当の無邪気というものかも知れない。(p.194) 彼女はいつも全身で誰かを待っている。待っている時の女はみずから匂いやかな蜜にぬれているのだ。(p203) 「どうぞ御自由に。しかし御忠告しておきますが、女を約束で縛ろうと思っても、それは無理ですよ。女は水みたいなもので、縄でも縛れない、鉄の輪をはめても縛れない、釘で止めるわけにもいかない、石で押さえつけるわけにも行かない…」 「じゃ、どうすればいいんだ」 「こっちが水びたしになるんでしょうな」p.237

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2019/01/13

なかなか時代が変わってもかわらないものですね。 P101 理枝には夢もあり理想もあるが、さと子には現実だけがある。彼女はその現実を何よりも恐れているが、娘のほうはまだ現実のこわさが解ってないのだ。 P269 たとい浮気が悪いといわれても、浮気ができる間に浮気をしておきたい。浮...

なかなか時代が変わってもかわらないものですね。 P101 理枝には夢もあり理想もあるが、さと子には現実だけがある。彼女はその現実を何よりも恐れているが、娘のほうはまだ現実のこわさが解ってないのだ。 P269 たとい浮気が悪いといわれても、浮気ができる間に浮気をしておきたい。浮気にも定年がある。さきはもう永くないのだ。 P284 金はほしい。金さえあれば、あの清純な処女を可愛がってやることができる。男と生まれて、そのくらいのことはしてみたい。 P331 若い娘との道ならぬ恋に最後の青春をかけようとしているのであった。裏切りであり背徳である。それはわかっているけれども、裏切りもせず背徳の行いもせず、謹厳実直な日常をすごしていくことに、今は耐え難い苦痛を感じているのであった。 P341 とにかく金がほしい。金がなくては現在の悲しい恋を続けることができないのであった。金のある男だけが、年老いてからあとに美しい若い娘との恋を楽しむことができる。せめて一年でも、三ヵ月でもいいから、そういう喜びを味わってみたい。そのことによって彼の人生が変わる。彼の生涯がくいなきものになるような気がする。

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2017/06/07

タイトルが気になって、手にとって、いったん本棚に戻し、、一度通り過ぎてからまた戻ってきて購入した1冊。 結局、1日で読んでしまった。 「わたなべじゅんいち」的な展開を予想したが、なんというかお行儀のよい展開。それもそのはず。古き良き時代?の新聞連載小説だったのですね。時代的な感覚...

タイトルが気になって、手にとって、いったん本棚に戻し、、一度通り過ぎてからまた戻ってきて購入した1冊。 結局、1日で読んでしまった。 「わたなべじゅんいち」的な展開を予想したが、なんというかお行儀のよい展開。それもそのはず。古き良き時代?の新聞連載小説だったのですね。時代的な感覚が、給与の額とか男性女性の考え方などでずれていることが分かるのに、なぜか、主人公のもつ悲哀の部分には共感できるんですよね。 いつの時代も、家庭をもつ中年おやじはこんな感じなのかな。いままでも、そしてこれからも。

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