バーリンの自由論 多元論的リベラリズムの系譜

濱真一郎【著】

• 販売会社／発売会社: 勁草書房
• 発売年月日: 2008/02/25
• JAN: 9784326101795

商品レビュー

2012/06/17

理想的な社会は持てないけれど、最悪の事態を防ぐ事ぐらいはできる。
やはり相対主義と多元主義の違いが少し言い訳じみている。バーリン自身あまり納得がいっていなかったんだろうか。結局少し振れ幅を小さくしただけの理想的な社会が存在する事になる。
そして多分少し振れ幅が小さくなっただけの排除や虐殺が行われるのだろう。人と関わりを持つことがよい、ということが好きな人以外ではやはり直感的にはわからない。社会を維持するための柔らかいごまかしには聞こえてしまう。合理的な理由付けは無理なのかもしれないが、無理なりに納得感はほしい。。。

ある道徳で美徳と認められているものすべてを一個人の中で実現するのは不可能なことが多い。

希少性自体に価値。

成功した時にも損失があり、失ったものより得たものの方が大きいという判断に意味がないのは極めて普通のこと。

われわれは最善の状態を知ることができない。

共通目標:道具をアレンジしてコミュニティをつくる。
お互いにぶつかり合わないようにどう作っていくか。

絶望的な状態の発生を防ぎ、耐えがたいような選択は避けられるような均衡状態を不安定に維持。

RAZ、通訳不可能性を信じることが人間関係を結ぶための条件。

寛容は衝突しない方法ではない。