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ギリシア悲劇 人間の深奥を見る 中公新書
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ギリシア悲劇 人間の深奥を見る 中公新書

丹下和彦【著】

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ギリシア悲劇 人間の深奥を見る 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2008/02/25
JAN 9784121019332

ギリシア悲劇

¥825

商品レビュー

4

5件のお客様レビュー

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2024/08/22

この作品ではギリシア悲劇の起源やその流れをまず序章で学ぶことになります。 そこから時代順に、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスというギリシア悲劇の重鎮たちの作品を通してその奥深さを考察していく流れになります。時代を経ていくにつれて悲劇の内容がどう変わっていったのかが非常に...

この作品ではギリシア悲劇の起源やその流れをまず序章で学ぶことになります。 そこから時代順に、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスというギリシア悲劇の重鎮たちの作品を通してその奥深さを考察していく流れになります。時代を経ていくにつれて悲劇の内容がどう変わっていったのかが非常にわかりやすく説かれているのでこれはとてもありがたかったです。 名前は知っていてもなかなかその中身までは知らないギリシア悲劇。そのギリシア悲劇の奥深さを知れるおすすめの入門書です。

Posted by ブクログ

2023/08/27

2023/8/27 紀元前の劇なので、そんなに拘りはないだろうと斜に構えていたけど、大間違い。社会情勢をうまく取り入れた内容であると知った。 さらに、想像もできないほど昔なのに 当時の様子を想像できるような良著

Posted by ブクログ

2023/05/29

ギリシア悲劇初心者でーす(^^)/ きちんと読んだことあるのは唯一「オイディプス王」である しかしながら強烈なインパクトを私に与えたこの作品 一体なぜここまで理不尽な運命を背負わせるのか? 不条理作品かつ救いようがなく何を見いだせばいいのかよくわからなく切ない思いだけが残...

ギリシア悲劇初心者でーす(^^)/ きちんと読んだことあるのは唯一「オイディプス王」である しかしながら強烈なインパクトを私に与えたこの作品 一体なぜここまで理不尽な運命を背負わせるのか? 不条理作品かつ救いようがなく何を見いだせばいいのかよくわからなく切ない思いだけが残った そののち、様々な悲劇物語を読んだものの、何を読んでも「オイディプス王」よりマシじゃんか と思えてしまうことに… 一体全体なぜこのような作品が紀元前に生まれたのか気になる この悲劇の世界をちょっと覗いてみたくなり本書を読んでみることに ちなみに後世に残されたギリシア悲劇は33篇のみで、紀元前五世紀に創作・上演されたものであるが (大変貴重ですね)、起源ははっきりしないようだ 当時劇の鑑賞は国家主催の行事、全市民的行事レベルだったようだ アテナイの精神生活や価値観を映し出すものであった 特にこの4つのもの「自由、法、勇気、知」を見出すことができるという ちなみにアリストテレスの「詩学」は最も古いギリシア悲劇論といわれ、 その中で宗教と関連づけず純粋な「芸術、文芸」としている さて本書は非常に親切な解説書である アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスの三大悲劇詩人の作品を取り扱うのだが、 各作品において、丁寧にあらすじを教えてくださる よって内容を知らなくても大丈夫なのだ(ありがたい) さて私の気になる「オイディプス王」 元々優れた知性の持ち主であり、救世主と言われた人物だ 自らの秘められた過去の秘密も暴き出し、知による自立を果たす (きれいに書けばそうだが、要は知りたい欲求が凄まじくなかなかの強引さがみられる場面も…) 神が仕組んだ罪 「父を殺し母と交わる」運命を背負うオイディプス王(ううっ) しかしながら神を非難せず、自らの責任を主張する 認識不足の未熟な知性を責める(知の自覚)  冷静に知の未熟さを自覚し、全てを受け入れ 冷静に自ら罰する(目を潰す) 自分の運命を知るまでは「知りたい欲求」の情熱が凄まじい 知ってしまってからも、運命を嘆き悲しむものの、最後は冷静に運命を受け入れるのだ! (うーん わかるけど コレが「知」と言われると少し違和感は感じる) というわけでわかったようなわからないような… 他ソポクレス「アンティゴネ」はオイディプス王の娘であるが、単なる英雄像ではなく、人間臭さを見せているという 死を身近なものとしながら、死に対する本能的な恐怖も見せる 本書ではそんな見方をするようだ 以前読んだ「誰のために法は生まれた」(木庭顕氏) こちらでは「デモクラシー」、「本当の自由とは何か」という問題として取り上げられていたので読み比べが非常に楽しい 同じ作品でも読み方、深追いの仕方が違う! アイスキュロス「オレステス」なんかは愛と親子と復讐と、繰り返される敵討ち ドラマ性の高さと、何が正しく、正義とは何か… 哲学を感じる じっくり読むことで当時のアテナイの精神、文化、価値観が垣間見られる 国家行事ということなので、道徳教育的なものや、政策的なものもあったのだろうか アテナイの誇りと勇気、知を感じ、彼らが自由を心から求めているのが伝わる そんな中、自由のために何が必要か、自由のために社会的にどう責任を負うのか… 俗っぽい日常の中で試行錯誤しながら真剣に向き合っているのだろうなぁ なんだか崇高な気持ちになると同時に、現代の我々のように試行錯誤していたのかぁと親しみや共感も覚える そしていつも思うが、過去の歴史で 今にはない精神世界の素晴らしさを感じると 遠い祖先ながらに人としてなんだか誇らしくうれしくなるものである 現代の物質的豊かさではない精神的豊かさの尊さが何とも良いですな というわけで初心者なのでこのレベルで終わらせることにする(稚拙ですみません) もう少しギリシア悲劇に触れることができるようになったらさらに深堀をしたいと思います 本書は初心者でも非常に読みやすいのだが、同じ内容が結構しつこく繰り返されるので これを「親切心」と取るか、「that‘s enough」と感じるかは人によるかもしれない

Posted by ブクログ