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蝶のゆくえ 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2008/02/25 |
JAN | 9784087462623 |
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蝶のゆくえ
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商品レビュー
3.7
13件のお客様レビュー
初めて橋本治さんの小説を読んだけれど結構好きだった。個性豊かな女性たちの内面への洞察力や理解力がすごい。内面の描写が巧みで日常風景を切り取った話なのに飽きずに読める。
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短編6作品を収録しています。 「自作解説」には、本書に収められた作品のテーマは「女にとって、母とはいかなるものか。家とはいかなるものか」という問いであることが明かされていますが、いずれも女性たちの心のうちを冷徹に腑分けした小説になっています。とくに冒頭に置かれている「ふらんだー...
短編6作品を収録しています。 「自作解説」には、本書に収められた作品のテーマは「女にとって、母とはいかなるものか。家とはいかなるものか」という問いであることが明かされていますが、いずれも女性たちの心のうちを冷徹に腑分けした小説になっています。とくに冒頭に置かれている「ふらんだーすの犬」は、児童虐待にいたった美加の心が鋭くえぐりだされていて、強い印象を受けました。 本書に登場する主人公たちは、もっとも若い「ふらんだーすの犬」の美加が23歳で、もっとも年上の「白菜」の孝子が57歳という設定になっています。「家」というテーマは近代日本文学の中心でしたが、著者はこのことを踏まえたうえで、本書では現代におけるそれぞれの世代の女性たちにとって「家」についての意識がどのような変遷をたどってきたのかということを、順番にえがいたのではないかという考えがふと心に浮かんできました。それがあたっているのかどうかはわかりませんが、主人公たちの意識のありかたをていねいに分析していく本書のスタイルは、著者のエッセイ作品のそれに近く、小説としてはやや生硬に感じられます。とりわけ「金魚」は、フランス文学の教授である父と、広告業界に身を置く息子、そしてこの二人の男性の妻の関係を、あらかじめそれぞれの人物が生きた時代のなかでの意識の形成過程を想定したうえで、著者が技巧的に配置しているような印象もあって、こうした話をしたいのだったら評論やエッセイでぞんぶんに展開してほしかったと、個人的には考えてしまいました。
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題名が小説ではありません。フランダースの犬が苦々しい強い印象の内容でしたのでそれ以外は淡々とした内容に思いましたが、ふとしたところがそういう思いもあったなと感じさせてくれるものでした。もしかして深いのかもしれない。
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