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憲兵政治 監視と恫喝の時代
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新日本出版社 |
発売年月日 | 2008/02/10 |
JAN | 9784406051170 |
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憲兵政治
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2008年刊。著者は山口大学人文学部・独立大学院東アジア研究科兼務教授。◆戦前の日本の軍内警察であり、また国内の、俗に反乱分子と目される人物・組織に対する諜報活動・公安警察活動に加え、時に検挙・拷問も見受けられた憲兵隊。本書タイトルから見て戦前の憲兵活動をまとめたものかと想像していた。◇割に知られているだろうが、戦前憲兵の事情は、終戦期の故意の記録焼却のため細かな解明が困難な状況に陥っており、実際、本書も大したことは書けていない。◆が、それだけではなかった。本書の肝は陸上自衛隊情報保全隊の内部文書の暴露。 2004年のイラク派兵反対派の市井での活動を克明に記録し、医療費・年金など個人の特定にかかる情報の入手を意図しつつ、写真撮影も行っていたという本書の情報である。◆自衛隊法にも明瞭に権限が与えられているか不明とされ、その下位規範に過ぎない訓令ですら、自衛隊員からの情報漏洩の防止を目的とする組織にすぎない。この情報保全隊の活動からは「そうか、当時ですらここまで来ていたのか」の感を強くする。そしてこれは知っておくべき情報である。◆ただ、暴露文書の検討は引用の少なさを軸に甘さを残すか。
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「憲兵政治」といえば、確かに「東条英機」が思い浮かぶし、戦後の経緯からすれば良いイメージのかけらもないが、それを2006年の「陸上自衛隊情報保全隊」の活動と直結させるような本書の考察はいかがなものだろうか。 確かに、世の中全体が右に寄ってきているようには思えるが、だからといっ...
「憲兵政治」といえば、確かに「東条英機」が思い浮かぶし、戦後の経緯からすれば良いイメージのかけらもないが、それを2006年の「陸上自衛隊情報保全隊」の活動と直結させるような本書の考察はいかがなものだろうか。 確かに、世の中全体が右に寄ってきているようには思えるが、だからといって物事をイデオロギーのフィルターにかけたような見方には違和感を覚える。 「憲兵政治」の考察ならば、その成立と歴史を冷静に調査・研究したほうが現在に役に立つのではないだろうかとも思えた。 本書は、残念な本であると思った。
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