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恋の休日 講談社文庫
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恋の休日 講談社文庫

藤野千夜(著者)

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恋の休日 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2002/08/15
JAN 9784062735186

恋の休日

¥275

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2010/05/28

主人公が、あえて(直…

主人公が、あえて(直接的に)読者に訴えかけてこないのが、藤野さんの作品のスタイルのように思います。本作でも、相当辛い状況であろう彼女たちの日々が、一見上っ面な思考や会話を中心に描き出されていて、読者に感動させようとか、感情移入させようとかいう意図が、まったく感じられません。(だか...

主人公が、あえて(直接的に)読者に訴えかけてこないのが、藤野さんの作品のスタイルのように思います。本作でも、相当辛い状況であろう彼女たちの日々が、一見上っ面な思考や会話を中心に描き出されていて、読者に感動させようとか、感情移入させようとかいう意図が、まったく感じられません。(だから、そういうものを求めて読むとがっかりするかもしれません・・) でも、この余計な感傷を排除し切った物語が、すごくピュアで、すごくリアルで、すごく切なくて・・ とっても大好きな作品です。

文庫OFF

2015/12/13

 表題作含む二編が収録されている中編集。どちらも状況としては悲惨なのだけど、その悲惨さが全く強調せずに書かれているからこそじわじわと切なさや悲しみを感じる。  特に印象的だったのは「秘密の熱帯魚」。「病んでるなあ」「誰が?」「みんな」というやりとりがあったように、確かにみんなどこ...

 表題作含む二編が収録されている中編集。どちらも状況としては悲惨なのだけど、その悲惨さが全く強調せずに書かれているからこそじわじわと切なさや悲しみを感じる。  特に印象的だったのは「秘密の熱帯魚」。「病んでるなあ」「誰が?」「みんな」というやりとりがあったように、確かにみんなどこか病んだ部分を持っていて、完璧なものなどないのだと思わされる。時折挟まれるミサキとトモナリの会話がとても切なく、ミサキは確かに彼を好きだったのだと思うと涙が出た。この作品は何度も読み直したいと思う。

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2010/07/10

以前に同じ著者の『ルート225』を読んだことがある。 タイトルが秀逸。中身も◎。大いに興をそそられた。 つづきのお話が読みたいものだと思った。 私にとっては、二冊目となる藤野千夜。 作品中に書名だけ登場する小説がある。 『悲しみよこんにちわ』 『美しい部屋はからっぽ』 内容...

以前に同じ著者の『ルート225』を読んだことがある。 タイトルが秀逸。中身も◎。大いに興をそそられた。 つづきのお話が読みたいものだと思った。 私にとっては、二冊目となる藤野千夜。 作品中に書名だけ登場する小説がある。 『悲しみよこんにちわ』 『美しい部屋はからっぽ』 内容には触れていない。 ふくらみを持たせずに、そっと置かれている。 二作品とも、妙に心に留まるフレーズの題である。 悲しみとからっぽが、こんにちわと美しいに結び付く。 空は青く、伸びをして息を大きく吸って吐いて、さあ、やるぞ!という気持ちのいいイメージが湧いてくる。 明るい。藤野千夜の筆致は明るい。 根っこの部分が明快なのだろう。 千の夜 あっけらかんと 越えていく 明日晴れるか 恋の休日

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