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悲しき南回帰線(下) 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1985/12/10 |
JAN | 9784061587120 |
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悲しき南回帰線(下)
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
人間は、何らかの社会構造に支配されており、決して自由に物事を判断してるわけではない。人がどう考えるかは、その人が生きる社会のシステムによって無意識に形づくられている。そう、文化人類学の、いや構造主義の師と仰がれたレヴィ=ストロースの理論の集大成。カドゥヴェオ族、ホロロ族など熱帯の...
人間は、何らかの社会構造に支配されており、決して自由に物事を判断してるわけではない。人がどう考えるかは、その人が生きる社会のシステムによって無意識に形づくられている。そう、文化人類学の、いや構造主義の師と仰がれたレヴィ=ストロースの理論の集大成。カドゥヴェオ族、ホロロ族など熱帯の4つの部族調査を通じて、それぞれの社会構造、親族や神話の論理を解明しつつ、レヴィストロースは自己との対話を続ける。正直、熱帯の部族の文化に興味があるわけではないのでそこは飽きてくるのだが、そこからレヴィストロースが導き出す独り言のような理屈の展開が興味深い。
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学生時代に買った本を数十年かかって読み終えた。仏文学者の訳らしく明快というよりは表現に重きをおいた読みにくい文体だが、そのせいとばかりは言えない。対照的に意味は取りやすい中公クラシックスの川田訳でも今まで第一部を読み終えるのがやっとだったのだから。 読み終えて思うに、これは若者の...
学生時代に買った本を数十年かかって読み終えた。仏文学者の訳らしく明快というよりは表現に重きをおいた読みにくい文体だが、そのせいとばかりは言えない。対照的に意味は取りやすい中公クラシックスの川田訳でも今まで第一部を読み終えるのがやっとだったのだから。 読み終えて思うに、これは若者の読む本ではないのだろう。作者も 47の時の作だし、年相応なのか不相応なのか後ろ向きかつ郷愁たっぷりのその語り口からして、若い時分に受け付けられるものではない。自分が近い年齢になって初めてわかる(ような)人生の滋味にあふれた本なんだと思う。 中公クラシックス版の方が意味は取りやすいが、こちらのいかにも仏文学翻訳調の文体もそれはそれでいいものです。あと、この学術文庫版の解説はとてもよくまとまっていて読む人の参考になると思いました。
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ともかくも、やっと読み終えた。上巻から引き続き、アマゾンの原住民を探しての旅が続く。 交叉いとこの子供達が、そういうものとして周囲に扱われる。成程、そりゃ、そうだなと納得。どうも教科書的に理解していたので、結婚段階で対象となるのだと思っていた。 抱き合って寝る夫婦。広場でも、あま...
ともかくも、やっと読み終えた。上巻から引き続き、アマゾンの原住民を探しての旅が続く。 交叉いとこの子供達が、そういうものとして周囲に扱われる。成程、そりゃ、そうだなと納得。どうも教科書的に理解していたので、結婚段階で対象となるのだと思っていた。 抱き合って寝る夫婦。広場でも、あまり周囲を気にせず抱き合ったりする。なんかいいなあ、と思った。 酋長っていうと、奥の方から出てきて、知恵を授けてくれるような人なんてイメージだったが、食べるものを誰も探しに行かないので、集めてきたり、鷹揚に皆に分け与えなくてはいけないらしい。「わたしはそこに人間だけを見出したのだ」という文章は判りづらい。責任感があり、集団を自分よりも優先させる献身的な人が酋長ということか。 他の部族では、憑依し鳥を主役にした芝居を二晩に渡って演じる酋長もいる。 へ~、と思うことも多いし、様々なエピソードに色々な感想も頭に浮かぶ。 こうした原住民たちが、やがて伝染病などで衰退ししたことも知らされて胸が塞がれる。 最後の第9部「回帰。」 何故か、インドの話が出てきたり、イスラムや仏教についての考察が続く。イスラムについての文章は、正直さっぱり理解できなかった。 結局、構造主義の理解にはまったく繋がらなかった。正直、疲れた。 頭にきて、中公クラシックスの「悲しき熱帯」川田順造訳を買ってしまった。 そのうち、読むことにしよう。あくまで、そのうちに。
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