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青葉繁れる 新装版 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2008/01/10 |
JAN | 9784167111267 |
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青葉繁れる 新装版
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商品レビュー
3.7
26件のお客様レビュー
旧制高校の寮生並みにやんちゃな生徒たち。自由奔放な学生をあたたかく見守る街と、身を挺して生徒を守る教師たちのユーモア溢れる話。2024.4.15
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面白かった。主人公達は秀才なはずだがどこか抜けていて憎めない。そんな彼らの珍事件を追う物語。面白おかしいはずだけど、どこか切なさや虚しさを感じた。 10代の時は大小過ちを犯して育っていく。それを可能にしてくれるのが大人だと再認識させてくれた。 現代では面白おかしく書けない内容があ...
面白かった。主人公達は秀才なはずだがどこか抜けていて憎めない。そんな彼らの珍事件を追う物語。面白おかしいはずだけど、どこか切なさや虚しさを感じた。 10代の時は大小過ちを犯して育っていく。それを可能にしてくれるのが大人だと再認識させてくれた。 現代では面白おかしく書けない内容があるので注意が必要です。
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仙台に行ったことがあるが、青葉城跡に行ってなかった。先日ホテルから、トコトコ歩いて、広瀬川を見て、森の中を歩いて、オオウバユリの群生を見ながら、伊達政宗像まで辿り着いた。あつい日で、汗だくだった。ずんだソフトクリームを食べて一息ついた。 『青葉繁れる』の雰囲気は変わらない。1...
仙台に行ったことがあるが、青葉城跡に行ってなかった。先日ホテルから、トコトコ歩いて、広瀬川を見て、森の中を歩いて、オオウバユリの群生を見ながら、伊達政宗像まで辿り着いた。あつい日で、汗だくだった。ずんだソフトクリームを食べて一息ついた。 『青葉繁れる』の雰囲気は変わらない。1974年に出版された。井上ひさしは、昭和24(1950)年に仙台第1高等学校に入学した。主人公は稔。高校3年生。これを読んでいると井上ひさしは、硬派ではなく軟派だった。とにかく、空想することが楽しいのだ。高げたを履いて、ゆっくりと登校する。女子高校生を見ながら、その女子の対応に合わせて、自分が東大生だったら、慶應大学だったら、帯広畜産大学酪農科だったら、と考え、「凜々しい姿にイチコロとなった乙女を草むらに押し倒して」と妄想するのだった。でも、押し倒すことしかまだ知らない高校生なのだ。友達は、落ちこぼれで、ジャナリ、ユッヘ、デコの3人と連んでいる。 そこに日比谷高校から転校してきた渡部俊介が登場する。また俊介は美人の多香子姉さんの弟だった。落ちこぼれは、多香子姉さんが好きだった。落ちこぼれから見ると、東京、しかも日比谷であれば、すごいヤツが来たと考える。本来英語かドイツ語の選択に対して、俊介はフランス語を選択する。稔は、映画を見ることが好きで、朝日新聞の純氏の映画評論は、絶対、完璧、完全と考えていた。純氏の評論を疑うことは、キリスト教徒がキリストの復活を疑うに等しく、仏教徒が釈迦の成道を疑うに等しかった。それを、俊介はいとも簡単に純氏の映画評論を論破する。稔は俊介を見直すのだ。 宮城県は県立高校はすべからく男女別学でなくてはならないという古くさい方針を頑なに固守する県の教育委員会へのレジスタンスとして、英語演劇の合同公演をすることを俊介がぶち上げる。 演目は「ロミオとジュリエット」。女子校のスターは、ひろ子でジュリエット役。俊介が、監督兼ロメオ役。監督権限で台本を変え、俊介はひろ子に迫るが、ひろ子は途中で転校してしまった。このひろ子のモデルが若尾文子。あとは、投げやりで、ドタバタ劇となる。 落ちこぼれグループは、警察の「南署」の看板、「2女高」の看板、米軍キャンプの「第24師団司令部」の看板を集めまり学校の文化祭で展示する。それが大騒ぎになるのだが、そして校長先生は自由にさせていると言って辞任する。実におおらかな時代だった。 井上ひさしの1級上に菅原文太がいる。ふーむ。菅原文太の出身は広島だと思った。とにかく、青春なのだ。いいもんだ。
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