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同級生の母 二見文庫
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同級生の母 二見文庫

斎藤晃司【著】

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同級生の母 二見文庫

定価 ¥660

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 二見書房
発売年月日 2008/01/15
JAN 9784576072302

同級生の母

¥550

商品レビュー

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2015/01/06

狂った母子(?)に巻き込まれ絡め取られていく退廃

本作は2002年に発売された作者のデビュー作『同級生のママと僕』を改訂・改題した再販本であるため、むしろ当時の発行レーベル(マドンナメイト文庫)の作風を念頭に置いた方が良い内容と言える。 ・中学3年生の主人公の他に同級生の少年が出てくる。 ・この少年が実はチェリーな主人公...

本作は2002年に発売された作者のデビュー作『同級生のママと僕』を改訂・改題した再販本であるため、むしろ当時の発行レーベル(マドンナメイト文庫)の作風を念頭に置いた方が良い内容と言える。 ・中学3年生の主人公の他に同級生の少年が出てくる。 ・この少年が実はチェリーな主人公を心身で凌駕する手練手管の持ち主。 ・さらには聡明な同級生女子を既に籠絡している悪魔少年でもある。 ・この悪魔少年が蠢惑的に主人公を挑発。 ・少年に対する劣等感と微かな意地から挑発を無視できない主人公。 ・せめてものしっぺ返しもあって憧憬を募らせていた少年の母と関係を結ぶ主人公。 ざっとこんな感じで始まるが、話は少年主導で進んでいく。いわゆる「一竿」至上主義な読み手にはおすすめできない内容である。しかもここまでは序の口に過ぎず、憧れだった「同級生の母」との関係を喜んだのも束の間、それさえも悪魔少年の手の平だった事実に驚く間もなくさらなる耽美の深遠へと引き摺り込まれていく主人公である。 そして、最後には悪魔少年から見た「同級生の母」、つまり主人公の母へとその矛先が向かう。悪魔少年は同時に悪魔母子でもあり、この母子に主人公とその実母がまるで蟻地獄のように絡め取られてしまう退廃的な結末はかなり刺激的なもの。そもそもこの悪魔母子には主人公を絶望のどん底に叩き込む非礼な秘密が隠されており、全てを知り、悟った主人公に去来するのが虚無の空洞という救いの乏しい実母相姦なのである。 狂った少年の邪な快楽的「お遊び」に付き合わされた主人公ではあるが、そこには性に対する無知によるコンプレックスや、それを周りは既に知っていることから生じる疎外感といった中で何とか自分も仲間入りしたいという渇望が間違った方向へ無軌道に向かってしまう若さ(幼さ)を見るようでもあり、読み方によっては若干の後ろ暗さを感じてしまう作品かもしれない。 また、本格的なデビュー作だったにしては官能描写が濃厚で興奮度も高い。少年や主人公の母の美貌を示す文章も冴えており、その妖艶な振る舞いもまた魅力的である。

DSK

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