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介護崩壊 晋遊舎ブラック新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 晋遊舎 |
発売年月日 | 2007/12/20 |
JAN | 9784883807024 |
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介護崩壊
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
介護の現場の具体的な状況や介護保険制度についてはきちんと説明していてわかりやすい。しかし、具体的問題(例えば介護士はなぜ低賃金か。)がなぜ生じているのかについての考察がない。法律がこうだからこうなっているという説明ではなく、当局がどのような思想を持ってその施策を行っているかという...
介護の現場の具体的な状況や介護保険制度についてはきちんと説明していてわかりやすい。しかし、具体的問題(例えば介護士はなぜ低賃金か。)がなぜ生じているのかについての考察がない。法律がこうだからこうなっているという説明ではなく、当局がどのような思想を持ってその施策を行っているかという俯瞰的で政治的な視点に乏しく、解決策を紐解くことができないと思われる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
予算が無いから現場に金が回らず、 人手的にも、ここの従事者の生活・心理面でも余裕が無くなり、 一層人手が足りなくなる悪循環。 内部に居る人にはあたりまえなことなんですが、意外に知られていない事。 関わっている人にとっては、「そこからどう打開するか」を読みたかったが 、そこまでは踏み込んではいない。 お偉いさんは「予算増→増税」だぞというのでしょうが、 「増税→予算増」にならない不思議さよ。
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『崩壊』というのは誇張ではない。 厚生労働省は「年金」問題の火消しに躍起になり、「薬害C型肝炎」の釈明にかかりっきりだ。その間に「介護」は誇張ではなく抜き差しならない事態になっている。マスコミも国民もそのことに気づいていない。2025年には4人に1人が高齢者になってしまう...
『崩壊』というのは誇張ではない。 厚生労働省は「年金」問題の火消しに躍起になり、「薬害C型肝炎」の釈明にかかりっきりだ。その間に「介護」は誇張ではなく抜き差しならない事態になっている。マスコミも国民もそのことに気づいていない。2025年には4人に1人が高齢者になってしまうという危機的状況には全く変わりがないのに、誰しもがそれを忘れているかのようだ。 2000年に介護保険がスタートし8年が経った。以来、直近のコムスン解体に至る介護業界の惨状が、極めて網羅的に漏れなく纏められている。 ①【虐待と介護殺人】では、家族が止むにやまれず親を殺した事件などを、時代状況を語るに必要な事件は全てキチンと紹介している。一昨年の京都の承諾殺人事件(『「私の手は母を殺めるためにあったのか」と男は泣いた』のレビューで私が紹介した事件)なども背景から経緯まで正確に記されている。 ②【介護ヘルパーの犯罪】では、介護職員による殺人や傷害事件を。 ③【介護離職が止まらない】では、5人に1人が辞めてゆく惨状が。 ④【介護ビジネスの闇】では、儲からないから不正をする現状が。 ⑤【介護再編】に至り、最早まともな企業は介護業界から撤退する事態が。 誠に冷静に網羅されている。批判や不平だけを声高に叫ぶ多くの類書とは異なり、この点で説得力がある。私の手元のデータでも介護業界の離職率は20.3%(正確に5人に1人)だ。キチンと根拠が示されていれば、全産業すなわち世の中全体の離職率16.2%と比べれば、ふむふむ確かに高い。だが何倍もというほどでもない、といった具合に冷静に考えることができる。最後に、 ⑥【介護崩壊のカウントダウン】で7年後には介護サービスを受けたくても受けれない「介護難民」が200万人に達する見込みを紹介する。 だがここには、「だからどうする」は記されていない。 自分自身もこの業界に身を置くものから言えば、現状は軽々に「だからどうする」を語ることができぬほど深刻なのだ。介護の現状を少しでも知る方になら異論はないはずだ。 だから、現在の惨状をあまねく正確に網羅した本書は、「だからどうする」を考えるために「ここから始める」ための極めて確固たる出発点となる書である。 「晋遊舎ブラック新書」なる見慣れない怪しげなシリーズなのだが、介護の問題を真剣に考えたい人のための最良の入門書になり得る良書だと思う。 最後に、著者略歴に「19○○年、山形県生まれ。○○大学経済学部卒。サラリーマン時代に勤務先が介護ビジネスに参入し、その責任者になる」とある。○○の部分をちょっともじると私自身の経歴と完全にオーバーラップしている。私が変名で書いた本なのでは、と誤解する知人もいるかもしれないほどだ。 ある意味この本を「絶賛」していますが、けっして自作自演ではございません。悪しからず、そこのところヨロシクです。
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