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エネアデス(抄)(1) 中公クラシックス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2007/11/10 |
| JAN | 9784121600998 |

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エネアデス(抄)(1)
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商品レビュー
3.5
5件のお客様レビュー
プロティノスの記した新プラトン主義の代表的な著作である。 新プラトン主義は古代西洋哲学の掉尾を飾った思想であり、 アウグスティヌスによってキリスト教に取り入れられた。 名前の通りプラトンの思想を受け継いだ思想であるが、 訳者は議論の結果がプラトンとの一致という見解らしい。 こ...
プロティノスの記した新プラトン主義の代表的な著作である。 新プラトン主義は古代西洋哲学の掉尾を飾った思想であり、 アウグスティヌスによってキリスト教に取り入れられた。 名前の通りプラトンの思想を受け継いだ思想であるが、 訳者は議論の結果がプラトンとの一致という見解らしい。 この本は弟子のポルピュリオスが記した「プロティノス伝」の後、 エネアデスの中の著作が要約と共に載っており、 彼の人物と生涯を解説した後、彼の思想に触れられるようになっている。 エネアデスはプロティノスの著作群をまとめた書物だが、 この本には彼の思想の中でも特に重要な部分、 「善なるもの一なるもの」「三つの原理的なものについて」 「幸福について」「悪について」「徳について」が収録されている。 「善なるもの一なるもの」 全ての存在は一つであることによって存在する。 全ての存在の中心である「一なるもの」は形相が無い。 形相が無いため形相を捨てなければ接触出来ない。 「三つの原理的なものについて」 一者が知性を生成し、知性が魂を生成させる。 「幸福について」 幸福とは知性を発揮して生きることである。 「悪について」 善は形相だが、悪は形相の欠如である。 「徳について」 徳を持っている人は神に類似した人になる。
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図書館で借りた。 エネアデス(Enneades, エンネアデスとも)とは、紀元後3世紀に生きた哲学者プロティノスの作品を弟子がまとめ上げたもの。哲学の世界では新プラトン主義と呼ばれる分野だそうな。 上巻には、プロティノスの伝記と、『善なるもの一なるもの』『三つの原理的なものについ...
図書館で借りた。 エネアデス(Enneades, エンネアデスとも)とは、紀元後3世紀に生きた哲学者プロティノスの作品を弟子がまとめ上げたもの。哲学の世界では新プラトン主義と呼ばれる分野だそうな。 上巻には、プロティノスの伝記と、『善なるもの一なるもの』『三つの原理的なものについて』『幸福について』『悪とは何か、そしてどこから生ずるのか』『徳について』が収録されている。 元々は54の論文が6巻にそれぞれ9論文収められていたそうで、それが完全数だとか数学的に意味を持っており、タイトルのエネアデスというのも「9つで1組のもの」を意味していた。その話から、数学的な話題もあるかと期待して借りてみたが、私の期待は空振りに終わった模様。ガッツリ哲学な話で、ちょっと厳しかった印象。
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ソクラテス以前の哲学者、プラトン、アリストテレス、エピクロスと読み進め、ルクレティウスからローマにわたり、マルクス・アウレリウスでストア派に触れて、アウグスティヌスに行こうかな、と思ってたところ、千夜千冊のオリゲネスにひっかかり、なぜだかグノーシス主義とかが気になり、そこからなぜ...
ソクラテス以前の哲学者、プラトン、アリストテレス、エピクロスと読み進め、ルクレティウスからローマにわたり、マルクス・アウレリウスでストア派に触れて、アウグスティヌスに行こうかな、と思ってたところ、千夜千冊のオリゲネスにひっかかり、なぜだかグノーシス主義とかが気になり、そこからなぜかプロティノスを読むことになった。オリゲネスの本がなかなか中古でも高価であることや、プロティノスによるグノーシス批判などがグノーシスを知るうえでも面白そうで。 で、正直、エネアデスの全点はもとより、そこから選りすぐったこの本ですらも全部読むのはなかなかの苦行。 というのは、別にプロティノスやネオプラトニズムに興味があるわけではなく、大きな思想の流れを掴んでいきたい、という程度の気持ちで取り組んでるからでしょうが、、、。 しかし、良い編集がされており、各篇の冒頭には概要がまとめてあり、ネオプラトニズムによほどの興味がない限りは、これを手掛かりに手元に置いておくだけでもよい気がする。 と思いつつも、流出説とか、なんのこっちゃ、という感じだったので、やはり翻訳とはいえ一次資料は読んでおきたいもの。 全体の半分以上は読んだと思う。 要するに、プラトンが対話篇という形式を選んだために、どうしてもそこには体系が見えにくく、解釈を読者に委ねる部分がうまれている。 それが、ホワイトヘッドをして、「西洋哲学はすべてプラトンへの脚注に過ぎない」みたいなことを言わせた所以でもあるのだろう。 そして、そのプラトンに脚注をアフォードされたプロティノスがひとつの大きな体系をなしたのがエネアデスとしてまとめられ、ネオプラトニズムの始まりとなった、というところだろう。 で、プラトンのパイドロス、国家、ティマイオス(これまたなかなか読むのが困難で半分くらいで挫折しましたが、、、)あたりを中心に広くプラトンを参考にしながら、 一者→知性→魂→自然→素材 と、一者から世界は流出してきた、という世界観をつくっている。 一者のなかで知性が自身を自覚したことで知性がうまれる、というようなのは面白い。 しかし、なかなか言ってることがわかりにくい、、。 プロティノスさん、もっとシンプルに出来る気がしますよ、、、。
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