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無間道
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2007/11/10 |
JAN | 9784087748840 |
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無間道
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商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
201809 繋がってるような繋がってないような、不思議な短編3作。 読み終わってすぐ書き出しにすんなり戻れる。
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青い傘を差した人が、かたつむりの赤ちゃんのようにゆっくりと移動している。その青い傘を銀色の車が滑らかに追い抜いていく…というイメージがリフレインされる3編の物語。いや、ひとつの物語なのか、これは?どうしたらいいんだ。
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*ネタバレ、っていうほどないです。 文章から、作家の波打つ動脈のようなものが感じられた。 今にもちぎれそうな、破裂しそうな血管と、その中に流れる熱い血潮。 喉にへばりつくような空気感、臭気、粘り気。 星野智幸の小説にはこういう「気候」がよく用意されてるけど わたしこれが好きだ...
*ネタバレ、っていうほどないです。 文章から、作家の波打つ動脈のようなものが感じられた。 今にもちぎれそうな、破裂しそうな血管と、その中に流れる熱い血潮。 喉にへばりつくような空気感、臭気、粘り気。 星野智幸の小説にはこういう「気候」がよく用意されてるけど わたしこれが好きだなー。 この『無間道』という小説からは すぐに読みとれるストーリーはない。 主人公の動きを追うようなストーリーじゃなくて 3章にわたって繰り返される構造が 「物語」として浮き上がってくる。 たぶんだれでも気づくだろうな。 「これは無限ループのおはなしだ」って。 物語の構造自体がストーリーを引き寄せ、 それはまた小説全体の書き方にも及んでる。 だからきっと本当に読むべきは その無限ループじゃないんだ。 「無限ループ」っていう言葉から想像されるのは <まったく同じことの繰り返し=無意味>だと思うんだけど この小説で感じられる反復は、ずれを、ともなっている。 繰り返しているんだけどずれている。 ずれているんだけど繰り返してるといえる。 似ているけど違っていて、違っているけど同じに思える。 ずれてるからそこに、 新しい意味がまた繋がっていくんじゃないかと 新たな可能性を見つける可能性があるんじゃないかと 思えてしまうんだ。 ありえない世界のリアリティを 疑わせない描写力。 さすが命の懸けられた小説だったと思います。 読むほうのわたしも、何度か死にましたw というか今生きてるのか、 生きてる証拠ってなんなのか、 「自分」が生きてるってどうしたら確信に至れるのか だからもしかしたら死んだことあるのかもしれないとか、 わからなくなって危なかったよ。 でも絶望はしなかった。 大きなテーマでもあると思うけど「自殺」という問題。 ここでは、「自逝」か。 境界を飛び越えても終われない人の道。 自殺に救いはないという定説ができそうな小説です。 映画化はできんよね。 無残に腐った逝体の描写ばかり際立って 小説のメインであることばの細工を伝えることが むつかしくなるから。 何回も読める小説でした。
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