ミスフィットの秘密 ルルル文庫

イゾベルカーモディー【著】, 東川えり【訳】

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2007/11/06
• JAN: 9784094520347

商品レビュー

2011/05/29

図書館から借りました

　ライトノベル。ファンタジー・SF。

　旧世界は、天変地異で滅びてしまう。放射能汚染。狂っていく宗教「委員会」が行う、超能力者弾圧。
　正直、冒頭を読んで「またか」と思いました。
　ああ、またこの手のネタなのね。読み飽きたわ、と。
　主人公はエルスペスという少女。猫と語り、人の心を覗き、あまつさえ「人を強制的に動かす」ことまでもできうる。彼女は、両親をその宗教に「焼却」されてしまい、孤児になり、密告に怯えながら静かな日々を送っていた。

　エルスペルはさりげに怖いんですが・・・。
　女の子が心をいじられてぼろぼろにされていて、その精神に触れて、彼女はこう思うのです。
「私なら、もっとずっとうまくやるのに」と。

　それにしても、女の子がよく死にます。
　実に無惨に死にます。
　女の子嫌いなのでは？
　エルスペルの助けになりそうな人物の名前が早々と出てきて、ずっとまっていると「それがすごく嫌な人」として登場して、ずいぶん長く「嫌な人」のままだったり。（彼はエルスペルが好きらしいが、エルスペルは彼の心が読めないために気がつかない。「なんで悩ませるんだ」とエルスペルに面と向かって言っちゃうなんて、わりと率直だなー、腹黒そうなのに）
　続編も作れるようにしてある。

　でも。
　やっぱりこれは「ああ、またこの設定」なのですよ。
　科学で滅ぼされた世界。旧世界の兵器が眠っていて、それを巡る陰謀。
　科学は否定されて、文化レベルは中世ぐらいにまで戻り、魔女狩りのようなエスパー狩り。（焼却、なんてもろ火あぶり的）
　出たとしても、次の巻は読むかなー。。

2010/03/22

これ、タイトルの意味をずっと違うものだと思っていました。
Miss.フィットだと（笑）。そしたら、miss fitでした。不適合の方。

近未来ファンタジー。全編を通して描かれる狂信的カルト教団は、薄ら寒い存在感がある。それに対抗していく過程を書いていくのだと思われるが……続き物の一巻で終わりなのですか？　これ、この先、邦訳出ていないよね？？　検索して出てこなかったのだけど……。
割と面白い話なので、続きが出てくれたらいいのに、と思う。
でも、よく見たら発売が2007年で、2010年現在続刊が日本で出ていないということは、望み薄なのかもしれない……。もったいない！