イギリス歴史の旅

田村秀夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 三修社
• 発売年月日: 1983/02/01
• JAN: 9784384069181

商品レビュー

2011/01/27

１４世紀ヨーロッパではペストが大流行した。
イギリス　１３４８年、１３６１年、１３６９年　ペスト大流行
全人口の１／３が死亡　農奴に支えられた荘園制は危機に直面する。封建領主の農民への圧迫は、農民の反抗を呼び起こした。
リチャード二世の治世下。まだ若年。叔父のジョン・オヴ・ゴーントが権力を握っていた。放埒な宮廷生活の浪費。百年戦争の費用調達のため人頭税を課す。
大衆課税の脱獄者摘発の強行が、「ウォット・タイラーの反乱」を引き起こした。

「ウォット・タイラーの反乱」は、イギリス史上最大の農民一揆。
１３８１年６月１３日ブラックヒースに一揆軍は集結する。ジョン・ボール（「気狂い僧」）の宣言。「はじめのときすべての人は平等につくられた。その時のようにみんなが平等となるまでは、イングランドの状態がよくなることはない」
一揆軍はロンドンへ進軍し、ジョン・オブ・ゴーントの宮殿や、当時増築したばかりのサヴォイ宮殿を焼き討ちした。
法曹関係の建物が並ぶテムプルでは、ミドル・テムプルごと特許状や公文書を焼いた。
牢獄を破壊し、ペストによる労働力不足対策として施行された労働者条例に違反して投獄されていた農民や職人を救い出した。
軍はその勢いで国王が謀議をこらしていたロンドン塔を包囲する。

マイル・エンドで国王と一揆軍の会見　国王は軍に農奴解放の特許状を与えて安心させる

スミス・フィールドでの二度目の会見　タイラーは挑発されてロンドン市長に殺される。遠く離れて様子のわからない一揆軍は、「タイラーは騎士に叙任された、諸君の要求も認められた」という言葉を信じ、指示されたセント・ジョン・フィールドへ進軍するが、待ちうけた国王軍に制圧される。

ジョン・ボールはコヴェントリで逮捕される。７月１３日にセント・オールバンズで裁判にかけられ、四つ裂きの刑に処せられる。