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龍の棲む家
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龍の棲む家

玄侑宗久【著】

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龍の棲む家

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2007/10/10
JAN 9784163263700

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商品レビュー

3.6

21件のお客様レビュー

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2022/02/25

読書開始日:2022年2月22日 読書終了日:2022年2月25日 所感 良かった。 痴呆という症状に対する寄り添い方や考え方がよくわかる作品だった。 著者の作品「アミターバ」と一貫した部分がある。 痴呆や苦境に立たされた高齢者の「今」が、過去を徘徊するということ。 散歩と徘徊...

読書開始日:2022年2月22日 読書終了日:2022年2月25日 所感 良かった。 痴呆という症状に対する寄り添い方や考え方がよくわかる作品だった。 著者の作品「アミターバ」と一貫した部分がある。 痴呆や苦境に立たされた高齢者の「今」が、過去を徘徊するということ。 散歩と徘徊は紙一重 寄り添うことの第一歩は心を込めて聴くこと 徘徊してるときは、玩具箱に落ちてしまったようなもの。「今」は縁を歩いている状態。落ちれば中は暗くごちゃごちゃしているが、昔懐かしい玩具が顔を覗かせる 玩具箱のなかを引っ掻き回してるだけで遊べないのが鬱 父といっても、細切れに見ればさまざま。痴呆により総合的に表現できず、それぞれを彷徨う玩具箱 夭折 退嬰 父の行為や状態を、症状ではなく表現 山手線の網棚に「忘れられた多くの骨壷」 誰にでも無限に通じる過剰がある。佳代子でいう自信 痴呆にはクローズドクエスチョン 介護士に負担をかけているという加害者意識から無意識に逃れるため、介護士を加害者にしたてる。 すずり 理屈の使い方も間違ってた 蛍の光は目を細めれば視野いっぱいに光は広がり、見開くと小さくなる 梔子 人は人生のシナリオを修正しながら進む 好対照 呆けるとは、自然な人間に還る 呆けは、今の自分が自分らしくないと思い始めるところからはじまるのか 若ハゲはボケにくい、現実を早くから直視する 苛立つことには何のメリットもない 幹夫の自由は不自由を享受する気分のうちにあった。父にどこまでも応じるという自由 風呂の固形物。臍を固めるつもりで追い焚きスイッチを押し、そのお湯を顔に運ぶ。父と一緒に住むのはこういうこと 名前など忘れていいものは、この世にたくさんあるのだろう 父に龍が棲む 父は2人の鎹 きれいがわかる父なら

Posted by ブクログ

2021/08/19

「老乱」に続きまたもや認知症がテーマの本。 2004年12月痴呆症→認知症へ 物忘れとの違い→体験そのものを忘れる 見事に認知症を受け入れて接する次男の幹夫と、不思議な介護士の女性佳代子。 二人に市役所の上司として、時に現実に戻り、時に過去へ跳び、会話する父。 佳代子の穏やかさ...

「老乱」に続きまたもや認知症がテーマの本。 2004年12月痴呆症→認知症へ 物忘れとの違い→体験そのものを忘れる 見事に認知症を受け入れて接する次男の幹夫と、不思議な介護士の女性佳代子。 二人に市役所の上司として、時に現実に戻り、時に過去へ跳び、会話する父。 佳代子の穏やかさとたまに垣間見える不安定さ、ひょうひょうとした幹夫と、隣に住む兄、哲夫。 皆のバランスがよく、ギスギス感のない介護の物語となっている。 こんなに美しく、穏やかに介護ができたらよいけど、先立つものも必要だし、、とりあえず心に留めておこう。

Posted by ブクログ

2021/06/25

認知症を発症した父親に、仕事を辞め介護することを決めた次男の幹夫。 寄り添うと決めたはずなのに、徘徊や過去の話しばかりする父親に、戸惑い翻弄されてる毎日。 ある日、父とよく行く龍が峰の公園で、佳代子に出会った。介護の仕事をしていた佳代子のアドバイスで父との関係も穏やかになっていく...

認知症を発症した父親に、仕事を辞め介護することを決めた次男の幹夫。 寄り添うと決めたはずなのに、徘徊や過去の話しばかりする父親に、戸惑い翻弄されてる毎日。 ある日、父とよく行く龍が峰の公園で、佳代子に出会った。介護の仕事をしていた佳代子のアドバイスで父との関係も穏やかになっていく。 私も母が突然亡くなり、残された父親は実家で独り暮らし、三年前に癌を煩い入退院を繰り返した後、私も姉も離れて暮らしている為に、最後は施設にお願いすることに。食べられなくなってからは軽く認知症がでたらしい。離れていて、頻繁に会えないせいか、夜中に父の携帯から何度か電話がきたことがあった。「どうしたの?」と聞いても終始無言。 会いに言った時に、父にその記憶はなく、最後の最後まで私には甘く優しい父だった。 介護と言えることは何ひとつ出来ていないまま終わってしまったが、自分が一緒に暮らしていたらこんなふうに寄り添う事が出来たか、まるで自信が無い。 佳代子にも、トラウマになった過去があるが、彼女のような人から介護されたら、家族も救われるだろうな。 タイトルもそうだが、変わった名前の作家さんだなと思っていたら、住職だそうだ。 龍の話がちょくちょくでてきて、週末は私の好きな龍神神社へ行こうと決めた。 紫陽花の花が綺麗に咲いているころだろう。

Posted by ブクログ

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