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窓の灯(あかり) 河出文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2007/10/01 |
| JAN | 9784309408668 |

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窓の灯(あかり)
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窓の灯(あかり)
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商品レビュー
3.2
27件のお客様レビュー
『窓の灯』 僕も夜中に散歩するのが日課になっていた時期があった。近所の公園に寄ると夜中だというのにちらほら人がいて、ベンチでひとりスマホをいじっている人や、並んでブランコに座っているカップル、池を周回しながら電話で話す人、そしてその中に混ざるように自分も隅の方でタバコを吸った。 ...
『窓の灯』 僕も夜中に散歩するのが日課になっていた時期があった。近所の公園に寄ると夜中だというのにちらほら人がいて、ベンチでひとりスマホをいじっている人や、並んでブランコに座っているカップル、池を周回しながら電話で話す人、そしてその中に混ざるように自分も隅の方でタバコを吸った。 東京の家と家の間隔は本当に狭くて、裏路地を歩いていると他人の家の窓が目と鼻の先、みたいなことは珍しくない。ある家の裏を通ると、毎回カーテンが開け放たれていて、並んでテレビを見ているカップルの背中が見えたりしていた。 というようなことを思い出した。あのときはただ暇だから夜の街を徘徊していただけだったけど、いま思えば、自覚のない寂しさを持っていたのかもしれない。自分は一人でいることが好きだし、孤独感みたいなものはあまり感じない方で、この深夜の散歩も一人時間を楽しんでいるという認識だったけど、本当はどこかで人との関わりを求めていたのかも、とそんなふうに思った。 主人公・まりもは向かいの家、街中で他人の生活を覗き見ることが日課になっている。それは単なる興味本位であると本人は思っているけど、きっと根底には僕と同じような動機があったんじゃないかと思う。そして結局、外から見えるのはその人の表面だけ。人とのつながり。ずっと近くにいたはずの姉さんのことも、本当はよく知らない。 過去に何かあったのか、どんな理由かはわからないけど、まりもは他人との関係性構築に消極的で、姉さんや先生のように好意を抱いた人間にも踏み込むことはできず、観察するにとどまることがほとんど。でも姉さんと先生の距離は自分の存在など意に介さず、近づいていく。もどかしさ、苛立ち。 最後、まりもが初めて見た向かいの部屋の男の顔や表情には、人間の内面にある欲望や醜さが含まれていたのだと思う。 僕自身、あまり人と付き合うのが上手ではない方で、つい関わりを遠ざけてしまうことがよくある。でも本当はそんな難しいものでもなくて、わけないことなのかもしれない。考えすぎず、無理しない程度に。 『ムラサキさんのパリ』 こういう読後感が好き。 主人公にとってムラサキさんという存在は重要でも特別でもない。そんな人が、仕事で会う時以外どんな日々送っているのかはわからなくて、突然いなくなった理由もわからない。その後を追ったり想像することも多分ないけど、あの時どんなことを思っていたんだろう、とその人が近くにいたときのことを少し思い返す。
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昨年芥川賞受賞作の『ひとり日和』を読んだ青山さん。今回はデビュー作である『窓の灯』と文庫化の為に書き下ろされた『ムラサキさんのパリ』の2編が収められている本作を読んでみました。 『窓の灯』は大学を1年で中退した女性まりもが主人公。アルバイトをしている喫茶店の2階で暮らしながら、...
昨年芥川賞受賞作の『ひとり日和』を読んだ青山さん。今回はデビュー作である『窓の灯』と文庫化の為に書き下ろされた『ムラサキさんのパリ』の2編が収められている本作を読んでみました。 『窓の灯』は大学を1年で中退した女性まりもが主人公。アルバイトをしている喫茶店の2階で暮らしながら、向かいのアパートの部屋を覗き見する毎日。隣の部屋には喫茶店のオーナーであるミカド姉さんが暮らしているが、男性が訪ねてくると2人の様子を壁に耳を当てて盗み聞きをするという…。 レースのカーテン越しに薄っすら映る人の影や壁越しに聞こえる隣人の声など昭和のアパートそのもの。そんな中で大きな出来事もなく淡々と暮らすまりもの様子を描いているだけなのに何だか引き込まれてしまう。 『ムラサキさんのパリ』も同じくその場の情景が浮かんできて余韻を残すような描き方がこの作家さんの魅力なのかもしれないです。
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主人公の身に何も起こらないけど、だから淡々と過ぎていく日常のやり切れなさや、一度は感じる自分への嫌悪感に共感できる。
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