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母よ!殺すな
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 生活書院 |
発売年月日 | 2007/09/10 |
JAN | 9784903690148 |
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母よ!殺すな
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横塚氏や青い芝の会の中核の考え方として、 - 障害者と健全者は明確に「違う」ということから目を背けない - 働いて社会に経済的な価値を生み出すことが社会参加のために必要である、という考え方を否定する - その人がありのまま生きていることを肯定する - 問題提起をして、「じゃあどう...
横塚氏や青い芝の会の中核の考え方として、 - 障害者と健全者は明確に「違う」ということから目を背けない - 働いて社会に経済的な価値を生み出すことが社会参加のために必要である、という考え方を否定する - その人がありのまま生きていることを肯定する - 問題提起をして、「じゃあどうすればいいか」という解決には簡単に関わらない、問題を提起し続けるというスタンスをとる というようなことが印象的だった。 社会の中で意見をぶつけ合うという営みにおいて、ある意味極北というか、動かないことそのものが大事であるという立ち位置をとっていたような印象。 相対する立場になって付き合っていくことは非常に疲れるし、同意しきれないことも多くなるだろうが、社会全体の中ではそういうポジションを取る人たちが声をあげてきたことを記憶と記録に留めておくことは大事だと思う。 障害者が健全者の価値観のなかで迎合していくことを「障害者の自己喪失」と呼んでいて興味深かったが、自己を強く持つということは、どんな時代どんな立場でも、簡単ではないのかもしれないなと、連想して感じた。
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自分の欠けている視点や自分でも気づけていなかった偏見を突きつけられた。 この本がきっかけで今は社会福祉、障害に関する勉強をしている。
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1970年5月の横浜。重度の脳性麻痺児ふたりを抱える母親が、 2歳の女の子の首をエプロンのひもで絞めて殺害した。 殺人者となった母親に対し、ほどなく減刑嘆願の運動が起きた。 メディアも母親に同情的であった。曰く、日本の福祉行政の不備 の為に起きた悲劇である…と。 こ...
1970年5月の横浜。重度の脳性麻痺児ふたりを抱える母親が、 2歳の女の子の首をエプロンのひもで絞めて殺害した。 殺人者となった母親に対し、ほどなく減刑嘆願の運動が起きた。 メディアも母親に同情的であった。曰く、日本の福祉行政の不備 の為に起きた悲劇である…と。 これに真っ向から異を唱えた人たちがいた。「青い芝の会」。自ら も脳性麻痺者である人々の団体は、障害を理由に殺された側の 人権は無視されるのかと訴えた。 その中心人物でもあるのが、横塚晃一氏である。1978年に胃がん により死去しているが、彼が生前に「青い芝の会」機関紙などに 書いた文章をまとめたのが本書である。 長らく絶版であったが2007年に版元を変えて復刊。1970年代の 障害者運動を知るためのバイブルでもある。 障害者も一人の人間である。横塚氏が一貫して訴えているの はこれに尽きるのだと思う。だから、障碍者の自立を目指すの でもあると思う。 70年代は60年代の政治の季節を引き摺った時代だ。今の時代に 読むと横塚氏の主張は時にエキセントリックで、健常者との対話 では喧嘩腰てもある。そこに多少の違和感を持つのは、私は私 の立場でしか物事を考えられないからだと思った。 障害者は障碍者の、健常者は健常者の。そして、個人がそれぞれ に置かれた状況でしか物事が見えないことがある。その壁を超える のは非常に難しいことではないだろうか。 ただ、横塚氏たちが優生保護法改正で障害を持って生まれて来るで あろう胎児を間引くことに大反対したように、私は現在の出生前診断 には危惧を覚える。 命の選別を、人間がするべきではないと思うから。 完ぺきとは言わないまでも、1970年代から比べたら社会のバリア フリーは徐々に進んでいる。それも、横塚氏たちの障害者運動が あってこそだろう。 障害者だろうが健常者だろうが、誰もが持っているものがあると 思う。人間の尊厳だ。それを忘れた時、ナチス・ドイツお障害者 殺しや、津久井やまゆり園の事件のようなことが起きるのでは ないだろうか。
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