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ロックンロール 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2007/08/24 |
| JAN | 9784043740048 |
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ロックンロール
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商品レビュー
3.3
43件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大崎善生さんの『ロックンロール』 主人公の作家の植村は、第2作目の小説執筆のため、パリ近郊のポートオルレアンのホテルに滞在しています。そもそも彼は、熱帯魚の雑誌の編集長をしていたが、高井という編集者が彼を訪れ、口説き落とし、小説家にしたのだ。植村のデビュー作は評価が高かったが、2作目の筆が遅い。そのため、ヨーロッパに来訪し、小説を書くことにしていた。しかし、それでも筆が進まず、焦燥感に苛まれる日々を送っている。 植村は、彼宛に送られてきたCDをふと思いだす。ジョージハリスンの『All things must pass』。送り主の名前に心当たりはない。 ではあるが、20歳の頃、ジョンレノンが亡くなった夜、ロック喫茶で出会って一夜を共にした女性、そしてその女性とのセックスを思い出していた。 そんな中、突然、ある女性がポートオルレアンの彼の部屋のドアをノックする。名前は石井久美子。彼女の登場により、植村生活に変化が訪れる…。 物語は、レッド・ツェッペリンの名曲を背景に、パリで繰り広げられる恋模様を描いていきます。 と言ってもなんだか美しい恋愛小説というわけではなく。 笑ってしまうような縺れた人間関係。 久美子は高井の3人いる彼女の1人ではあるし、久美子は元彼の鏑木との仲も煮え切らない。植村の態度もはっきりしない。 響いてくるのは植村の好きなロックンロールのメッセージ。ロックンロールの小さな石を握りしめて、歩いていこう。どんな哀しみにも対抗できる魔法の歌。 相変わらず、大崎善生さんの文章は表現が美しく、流れるようでとても読みやすいです。
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大崎善生作品の中で、一番のびのびとしたほんわかヒューマンラブコメディ。 大崎作品の中で、これほどコメディ色が強い作品は珍しい。 一番、大崎さん自身を生身で感じられる、まるで大崎善生さんと旅をしているかのような作品。 大崎作品の中ではトップレベルに読みやすく、またふんわりとし...
大崎善生作品の中で、一番のびのびとしたほんわかヒューマンラブコメディ。 大崎作品の中で、これほどコメディ色が強い作品は珍しい。 一番、大崎さん自身を生身で感じられる、まるで大崎善生さんと旅をしているかのような作品。 大崎作品の中ではトップレベルに読みやすく、またふんわりとして温かい。 それでいて、キュンキュンする。 「スワン・ソング」とは正反対で、この登場人物である冴えないのか冴えてるのか分からない、"のしイカ"のようにヒラヒラとした"おじ"に、淡く鮮烈に恋する読者は少なくないのではなかろうか。 -- . 恋というものは、 人間の一番性的な部分と、一番プラトニックな部分が一つにつながっている部分を刺激する。 メビウスの輪なのか螺旋状なのか、本来相反する二つの本質ががっちりとつながっている部分。 大崎さんはこの作品で、それを描いているように思う。 -- 大崎善生作品の「ディスカスの飼い方」に出てくるハイコプレハのように、「ロックンロール」で登場人物が云うように、 "意味もない海底の石をめくってはめくり、 焦げ付いた鍋の底を磨いては磨き、 人生でいつの日かレンブラントの大作のような作品に挑めるように、 片方のポケットに小石を入れて、 諦めず、悔やまず、振り返らない、 何があっても最後まで生き抜く" そんな人生にしてゆきたい。
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思春期に読み、今も心に残っている。 あんまり文体は好きではないですし、さして深みも感じられなかったです(何様なんだ俺w)。 ですが 「凡人だけどなんとか抗いたい、小さなロック魂をいつまでも持ち続けたい」 というわかりやすいメッセージが、なぜか頭に残ってます。何か自分の心にひっ...
思春期に読み、今も心に残っている。 あんまり文体は好きではないですし、さして深みも感じられなかったです(何様なんだ俺w)。 ですが 「凡人だけどなんとか抗いたい、小さなロック魂をいつまでも持ち続けたい」 というわかりやすいメッセージが、なぜか頭に残ってます。何か自分の心にひっかかるものがあるのでしょう。 まさに、ポケットの奥の隅の隅の方に、糸にひっかかって取れずに、いつまでも入ってる小石のように。。。
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