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世界がキューバ医療を手本にするわけ
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世界がキューバ医療を手本にするわけ

吉田太郎【著】

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世界がキューバ医療を手本にするわけ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 築地書館/
発売年月日 2007/08/16
JAN 9784806713517

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商品レビュー

4.2

11件のお客様レビュー

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2020/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東日本大震災発生時に福島の原発事故に絡め、キューバから医療団を派遣する準備がある・チェルノブイリの被害者の治療に力を貸した経歴もあるといった記事を見かけたことから、日本ではあまり見かけないキューバ医療情報に興味が沸き、たまたま見つけたこの本を購入した(何年も前だが)。 タイトルはなんだかイマイチでちゃんとした内容なのに何やら軽いイメージを与えてしまう。しかし内容自体は、著者本人が取材先がキューバ側によって選ばれた優良取材先である可能性が高いとしながらも、スポンサーであるソ連の崩壊後や、米国の経済制裁下で限られた資源を活用して非常に循環性の高い社会を作っていったその流れは感動的ですらある。 知識がないのでなんとも言えないが、もしかしたら鎖国中の日本もキューバに通じるような社会を構築していたのではないかと勝手に思った。足るを知る社会が、資本主義にまみれているとなんだか非常に豊かに思えてしまう。 薬が外国から買えないから、ハーブなどから自分たちで効果のある薬を開発したり、そうこうするうちに上記のように海外から患者を受け入れたり、ヘルス・ツーリズムを確立したり、また医師団を世界中に送っては貢献していることに非常に感銘を受けた。ただやはりいいところばかりではなく、資本主義の流入・グリーバル化の影響も受け、格差の拡大やドロップアウトする若者たちの話も触れてある。また欲のない医師達の持つような崇高な理念をどうやって若い世代へ伝え、維持していくかという非常に難しい問題も抱えている。この本が書かれてから十年以上、今どうなっているのかいろいろ調べてみたい。 P.55(ファミリー医療協会会長:クラリベル・プレソノ博士の言葉) 生物学は、人の健康状況の八パーセントしか決定しません。の頃胃を決めるのは、家族、コミュニティ、環境といったそれ以外の要素なんです。 P.81(カストロの言葉) わが国では、どの病院も互いに密接に協働している。医師も科学者も誰もが互いに協力している。こうした例外的な状態が、科学を発展させているのだ。他のいかなる制度も科学者の間でかような団結や協力を求められない。社会主義ほど科学技術を進展させることができる精度がほかにあろうか。 P.86 ジェンナーがワクチンを発明したきっかけは「牛痘にかかった人間は、その後は天然痘にかからない」という農民たちの間に古くから伝わる言い伝えだった。天然痘に比べれば、牛痘ははるかに軽い病気だ。ならば、とジェンナーは八歳の少年に牛痘を注射してみた。少年はすでに牛痘にかかったが六週間後には回復した。ならばと、いよいよ本命の天然痘を接種してみた。だが、少年は見事、病気にかからなかった。人類がワクチンを初めて手にした瞬間だった。とはいえ、この奇跡の発見はなかなか認められず、村人たちは「牛痘を注射されると牛になる」と恐れたりした。 P.117 一九九一年、アルプスの氷河の中から五三〇〇年前の新石器時代の凍結死体が発見される。「アイスマン」と名づけられたこの男性の死体には奇妙な特徴があった。動脈硬化や腰椎関節炎、消化器疾患等の病歴があることが検査から判明したのだが、身体の一五ヶ所に何かを刺した跡があり、その九ヶ所はツボを一致していたのだ。死体を研究したドイツのフランク・パール博士は「いまアイスマンに鍼治療を求められたとしても、これと同じツボに鍼を打つだろう」と答えている。 P.223(カストロの言葉) 格差という問題は新しいものではない。だが、経済危機がそれを悪化させた。不平等が高まったのだ。ある者は、グアテマラやアフリカの僻地で、あるいは標高数千メートルのヒマラヤの山中で、命を救う活動に従事している医師よりも、たった一月で四〇倍も五〇倍も稼いでいる。米国は決して、われわれを滅ぼすことはできやしない。だが、われわれは自滅できる

Posted by ブクログ

2016/09/22

2007年出版だから少し前のキューバであるが、革命後のキューバの医療改革と発展が書かれている。国民は無料で医療を受けることができ、全員に家庭医がいる。そして年二回自宅訪問を受けることになっている。医師は患者の生物心理社会的な存在として全人的に患者を診る。また同じ医師が一人の人を生...

2007年出版だから少し前のキューバであるが、革命後のキューバの医療改革と発展が書かれている。国民は無料で医療を受けることができ、全員に家庭医がいる。そして年二回自宅訪問を受けることになっている。医師は患者の生物心理社会的な存在として全人的に患者を診る。また同じ医師が一人の人を生涯見るため医療施策の評価や地区の医療問題解決に使うためのデータも集めやすい。経済制裁があり外国の医薬品が手に入らないため独自の薬を開発したり、正統な科学として基礎研究が必要とした上で民間療法など代替医療を取り入れたりもしている。全員がそうかはわからないが、医師は金銭的な目標よりも命を落とす子どもを減らしたり、人類の幸せのために働くと話す。 物質的に豊かでない環境の中で、予防医療やコミュニティーの活用、コンピューターネットワークの整備といったシステムづくりと人材育成、研究に力を入れ(研究機関は競争ではなく協力しあう)、先進国並みの平均寿命、乳児死亡率の低下や感染症の撲滅など数々の成功を遂げている。 逆にキューバで育った医師は少ない物資の中で最大限の治療技術がつけられ、紛争地や途上国、災害国など緊急援助を必要とする場で役立つだろう思った。同時によりよく生きる、患者さんの心理社会的な面からもアプローチするという言葉からリハビリテーションの概念とも似ていると思った。  また実際、国が途上国や災害国などに医療団を派遣し、持続可能な医療システムを構築し、薬や機材を寄付して去っている。それは医師に生活の保障があること、組織的で信頼性が得られること、無償で行うことなど社会主義国だからこそ可能な援助のようにも思えた。    それぞれの良い面、悪い面もあるだろうが、私たちの国も見習いたい面がある。

Posted by ブクログ

2013/11/07

非常に興味深いキューバ医療ともっといえば,その背景となる理念や倫理観が垣間見れる良書.話半分としても参考にすべきところはたくさんあると思う.

Posted by ブクログ

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