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陸行水行 別冊黒い画集 2 文春文庫

松本清張【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2007/08/02
JAN 9784167697112

陸行水行

¥220

商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2022/05/28

「松本清張」の小説集『陸行水行―別冊黒い画集〈2〉』を読みました。 『虚線の下絵』、『事故―別冊黒い画集〈1〉』に続き「松本清張」作品です。 -----story------------- 「清張」にかかると古代史もミステリーもこんなに面白い! 私が宇佐で出会った不思議な男...

「松本清張」の小説集『陸行水行―別冊黒い画集〈2〉』を読みました。 『虚線の下絵』、『事故―別冊黒い画集〈1〉』に続き「松本清張」作品です。 -----story------------- 「清張」にかかると古代史もミステリーもこんなに面白い! 私が宇佐で出会った不思議な男は、篤学の士なのか、詐欺師なのか? 古代史の謎と推理の面白さが見事に結晶した傑作『陸行水行』。 口数の少ない女が、一途に男を思う故に疎まれて悲劇に至る女心が哀しい『寝敷き』。 誠実の仮面を被り、女から女へと渡り歩く男の裏の顔と破滅的な生き方を描く『断線』など計四篇を収録。 ----------------------- 本書には以下の四篇が収録されています。  ■形  ■陸行水行  ■寝敷き  ■断線 『形』は、人々が陥りやすい固定観念による行動(=形)を利用した詐術を扱った作品。 高速道路建設に係わる用地買収における住民の僻みが、存在しない犯罪に関する憶測を呼ぶが、それは計算された仕掛けだった、、、 しかし、有能な犯罪者も自然災害には勝てなかったですねぇ… 思いがけないところから、犯罪が露呈してしまいましたね。 人間心理の盲点を巧く利用した犯罪(トリック?)が面白かったですねぇ。 『陸行水行』は、邪馬台国論争を題材とした、古代史テーマ小説分野における「松本清張」の原点となる作品。 宇佐神宮の研究のため大分県安心院(あじむ)を訪ねていた大学講師「川田」は、松山から訪れた郷土史家の「浜中浩三」という人物と偶然出会う。 「浜中」は邪馬台国の所在を研究しており、自説を開陳… その説は独創的で興味深い内容だった、、、 「浜中」は地方紙に邪馬台国論の募集広告を出し、応募した郷土史家を訪ね論文集の出版を口実に金を集めており、その際、「川田」の名刺を見せ知人だと説明していたことから、「川田」に問い合わせが殺到する… そのうち、大金を持って「浜中」と一緒に邪馬台国所在地探しの旅に出たまま主人が帰って来ないという連絡が入り、ただならぬ局面を迎える。 熱心な研究家だったのか、詐欺師だったのか、その両方だったのか… 「浜中」の本質は闇の中でしたね。 事件そのものよりも、「松本清張」が、「浜中浩三」を使って語らせる邪馬台国論の方が興味深かったですねぇ… そして、学者間での論争が、自説の正当性を主張するために勝手な解釈が行われ、原文が歪められているという実態もわかりました。 古代史について、もう少し知識があれば、もっと面白く読めたと思います。 『寝敷き』は、心中を装った完全犯罪の目論見が思いがけないことから露呈する物語。 寝敷き って、何のことか意味がわからなかったのですが… 寝押しのことだったんですね。 ペンキ屋の「源次」は、高所での作業時に他人の情事を覗き見する機会が多々あり、仕事先の奥さんや女中にその話をして、興奮してきた場合にイイ関係になる… ということを繰り返していた、、、 そのうち、仕事先の未婚の女性と関係を持ち別れられなくなる… その女性が邪魔になった「源次」は、睡眠薬を利用した心中を装った殺人を計画する。 完全犯罪成立かと思われたが、女性の寝敷きにより犯罪が露呈… 女性の方も、結婚を迫るために嘘をついていたので、一概に「源次」が悪とは言えない部分もありますが、珍しく悪が生き延びるというエンディングでしたね。 『断線』は、邪魔になった女性を次々殺していく冷血漢の所業を描く物語。 表社会では、やや優秀と思えるような素養を持ち、問題なく生活している主人公が、実は大変な吝嗇家で、裏では女性を利用して自らの財産を増やそうと画策する、、、 邪魔になった女性とは別れ、利用しようとした女性が、思ったほど財力がないと知って殺意を生じる等、幼稚で身勝手な行動を良心の呵責を感じることなく淡々と行う… 完全犯罪成立かと思われるが、思わぬことで事件が発覚。 エンディングは『形』と似たような展開でした。 人格形成が未成熟な人間が起こす、利己的、自己中心的な犯罪… 現代にも通じる問題ですねぇ。 どの作品もテーマに古さを感じさせない… 50年前に描かれた作品とは思えないですね。

Posted by ブクログ

2015/03/30

短編集ですが、本のタイトルの「陸行水行」が面白かった。 「陸行水行」は、邪馬台国についての「松本清張論」が書かれた小説です。でも、無理やり殺人事件に仕立てなくてもいいような気がします。 いま、思い返すと「寝敷き」も面白かった。 ペンキ屋が、自分の仕事の現場である高所作業中に、近...

短編集ですが、本のタイトルの「陸行水行」が面白かった。 「陸行水行」は、邪馬台国についての「松本清張論」が書かれた小説です。でも、無理やり殺人事件に仕立てなくてもいいような気がします。 いま、思い返すと「寝敷き」も面白かった。 ペンキ屋が、自分の仕事の現場である高所作業中に、近所を覗き見する。 先日、自分の職場で、電柱上の作業を支援していて、おれもあそこに登りたいな、と思ってしまいました。

Posted by ブクログ

2013/07/19

最後がやり切れなさを感じるが邪馬台国の考察は面白かった。他の短編も面白いが人間臭いというか社会派ミステリーというだけあって現実にありそうな話だった。

Posted by ブクログ

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