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悲劇の発動機「誉」 天才設計者中川良一の苦闘
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社/草思社 |
発売年月日 | 2007/07/25 |
JAN | 9784794215130 |
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悲劇の発動機「誉」
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
太平洋戦争について扱った本や映画にはいくつか触れてきたが、時代背景や当事者のインタビューを含め、技術的見地で軍用機を扱う作品に触れたのは初めてだった。 「誉」の主任設計者である中川良一氏ついて述べるだけでなく、中島飛行機の歴史と体制、ライバルである三菱重工や海外エンジンメーカーとの開発体制の比較等、「誉」の開発を多角的に分析している。「誉」がシリンダ、ピストンの構造や冷却フィンの製造技術的にも無理な設計であることは無論だが、当時の日本の生産管理、体制が発展していないにも関らず、大量生産しようとしていたことには驚いた。 試行錯誤の繰り返しでノウハウを蓄積していきながら、「量産ありき」で開発を進めることは、今日のメーカーにおける製品開発において、当たり前のように思える。しかし、戦時中かつ欧米各国に大きく遅れをとっていた日本が、「性能至上主義」でつくりやすさを無視し、エンジンや機体開発を性急に進めてしまったのは、ある意味で仕方のないことだったのかもしれない。 しかし、かねてより航空力重視していた海軍幹部ですら、自国の軍用機生産能力を正しく判断できていなかった背景をふまえると、本来通るべきこの過程を経ずに、短期間で開発せざるを得なかった技術者や作業者たちの苦闘は想像を絶するものだったと思う。同時に、その状況を作った時代精神や官民の関係性には疑念を抱かざるを得ない。 宇宙開発等、官民が協力して進める技術開発においては、官尊民卑ではない平等な協力体制をとるべきである。国は世界情勢や時代背景、国の技術力を冷静に分析した上で仕様を決定する。一方でメーカーは量産まで考慮し、制約条件を明らかにした上で開発を行う。一見当たり前であるこの体制がいかに大切であるかを改めて気づかされた。
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☆理論的にいいエンジンでも実用的かどうかは別。その辺がチェックされつくしていなかったのではないか、ということらしい。 航空機の設計者は戦後、自動車産業へ (著作 マンマシンの昭和伝説 県立 8F538.0マ 市立 大学書庫 技術者たちの敗戦 県立 9F 市立 日本はなぜ旅客機をつくれないのか 県立 8F538.0マ 市立 大学538.09Ma27など)
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中川良一と云えば、戦後、プリンス自動車を率いた男としての記憶があったのだが、戦時中の話は朧気に覚えて知ってるだけだった。詳しく読んでみたい。残念ながら返却期限切れ、再度挑戦します。
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