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マジック・フォー・ビギナーズ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
発売年月日 | 2007/07/01 |
JAN | 9784152088390 |
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マジック・フォー・ビギナーズ
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商品レビュー
3.1
13件のお客様レビュー
“切実さ”こそが物差しなんだ。 楽しい日常や円満な夫婦関係にゾンビや幽霊が出現したら?多分、平和な生活を取り戻すために必死に戦う。それって結局、ファンタジーという名の“普通のお話”。ですよね? でももっと切実な“何か”を抱え込んでしまった人にとっては? 切実であればあるほど、...
“切実さ”こそが物差しなんだ。 楽しい日常や円満な夫婦関係にゾンビや幽霊が出現したら?多分、平和な生活を取り戻すために必死に戦う。それって結局、ファンタジーという名の“普通のお話”。ですよね? でももっと切実な“何か”を抱え込んでしまった人にとっては? 切実であればあるほど、ぶっ飛んだ世界を描くことができる。奇妙なシチュエーションをものともしない。だって登場人物にとってはそれどころじゃないから。 なんだかかえって人間らしい“リアリティー”を描いている気がしてくるかもしれない。 ケリー・リンクは、“奇妙さ”を単純な舞台設定や小道具として登場させたり、精神世界の安直なメタファーに使ったりしない。訳がわからないものは真剣にわからない。でも“痛み”はありありと感じられる。 『妖精のハンドバッグ』が好きだ。 祖母のゾフィアが持っているハンドバッグには、ゾフィアいわく災害を逃れるために国がまるまる一個、山、森、川、海も、住人も獣も神さまもみんなで避難のために移り住んでいるという。もちろん単なるおばあちゃんのホラ話では終わらない。 読んでいると女の子の一人語りというスタイルも含めて、ミランダ・ジュライの『水泳チーム』を急に思い出す。この不器用で、泣かないようにぎりぎり自分を保っている感じ。泣いたら楽になるって分かっていても強がる感じ。そんな精神状態で必死になって語るのはなんともヘンテコな物語。 おばあちゃんから継承したのは大事なハンドバッグなのか、世界一の嘘つきの称号なのか。 切ない。 『いくつかのゾンビ不測事態対応策』で男と女の子の間で繰り広げられる会話もいい。 他人の家のパーティに紛れ込んだ男は、“ゴージャスなオッパイの女の子”と奇妙で重なり合うことのない会話を繰り広げるけれども、ベッドインはしない。女の子の抱える哀しみは男には癒せないし、世界から置いてきぼりにされつつある男が抱え込んでいる“欠落”は、“現実”では埋められない。美術館からピカソを選ぶことなく、“誰も描かなかった絵”を盗み出したと語る男が求めるものは、本人にだってわからないだろう。ゾンビ襲来による破滅と、破滅がもたらす救済を待つだけだ。 『しばしの沈黙』の冴えない中年男たちもまた切羽詰まっている。 表題作におけるジェレミー少年が思春期をどう潜り抜けるかかも大変だが、中年の危機はどん詰まりだ。 逆回転をモチーフに、お話の中のお話でお話しが語られる三重に複雑な入れ子構造になっている。 死んだときから生まれた時へ逆行していくのは、可能性に満ちた時代に戻っていくことなのか? それとも全ての結末の記憶を抱えて生きていく重荷なのか? 真夜中の3時に別居中の妻を救おうと電話をかけるエドに希望は感じられない。過去に戻ってやりなおすこともできない。 でも、夜明けまで、まだ時間はある。待つことはできる。
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「妖精のハンドバッグ」は、ランボーの母音の詩を思い出すような詩情があってよかった。訳の細部に工夫が見られる。「石の動物」にはタカシマヤの日本の着物が出てきたり。「猫の皮」では「魔女の復讐」という語が固有名のように使われる。けっこう作者は日本に造詣が深い印象をもった。
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- ネタバレ
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こちらが歩み寄れない作品。(個人の感想です) 文章がいわば意味をなさない作品なんですよ。 個人の存在もなんか概念でしかなく なんか砂城の上にいるようなごとく。 ただ、なんとなく理解できる作品はありますよ。 いずれありそうな死者婚が出てくる作品や 家族の乱れが別の生物の大量発生と 浸食により表現されているものとか。 正直、私には合いませんでした。 無念。
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