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反転 闇社会の守護神と呼ばれて
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎/幻冬舎 |
発売年月日 | 2007/06/27 |
JAN | 9784344013438 |
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大阪地検と東京地検の特捜部所属検事として、数々の経済事件の摘発に関わったものの、政・官権力による事件もみ消しに嫌気がさしバブル絶頂期に検事を辞職、”ヤメ検弁護士”として、山口組など暴力団や仕手筋、自民党清和会などの顧問弁護士を歴任した後、石橋産業手形詐欺事件で被告となり今年2月の...
大阪地検と東京地検の特捜部所属検事として、数々の経済事件の摘発に関わったものの、政・官権力による事件もみ消しに嫌気がさしバブル絶頂期に検事を辞職、”ヤメ検弁護士”として、山口組など暴力団や仕手筋、自民党清和会などの顧問弁護士を歴任した後、石橋産業手形詐欺事件で被告となり今年2月の最高裁判決で有罪確定して現在服役中である著者の自叙伝。 ベストセラーになりましたね。 今年の正月に図書館に予約して、貸出がまわってくるまでに半年かかりました。 著者は戦中生まれで長崎の平戸の極貧農家で育ち、苦学して司法試験に合格した、という経歴の持ち主。 検事時代にも弁護士時代にも、多くの闇社会の実力者たちと深く付き合うわけですが、彼らの多くが極貧・被差別などに苦しめられながら生まれ育っていたことにシンパシーを感じるとともに、そういうたたき上げの人間だからこそ巨大組織や巨額の資金を動かす立場を務めるだけの人間的魅力を備えていることを肯定的にとらえています。 暴力団についても、「必要悪」という言葉こそ使わないものの、複雑な権利が絡み合った状況を解決するには不可欠な存在として、その役割を積極的に評価しているふしがそこかしこににじみ出ているし、バブル時代についても、当時飛び交っていた札束の異常さを認めた上で、敗戦直後どん底から這い上がった日本経済のある意味頂点であった、というような捉え方で振り返っています。 戦後二回り目世代である自分からすると正直こういう感覚にはなかなかついていけないものがありますが、もしかしたら敗戦直後の極貧生活からの高度成長を経験した世代にとっては広く共感を得る感覚なのかもしれません。 著者を含め、バブル期にこの世を謳歌した”バブル紳士”たちは、バブル崩壊後20年近い時間を経る間に、その罪を問われたりすでに鬼籍に入ったり、今では”過去の人”になってしまいました。 また、経済の長期低迷、自民党一党独裁体制の揺るぎなど日本社会が変容していく中で、政官財の強力な依存関係に基づく表・裏の権力構造の在りようも姿を変えていってのは事実なんだろうとは思います。 が、一方で、著者が長年経験してきたような、裏社会の権力が表社会の権力を支えるような構造がまったく無くなってしまったとも思えない。 戦後日本の発展をある面で支えてきた闇社会が、その秩序構成力を衰えさせながらも残存している、そうした状況が現代日本社会に軋みとして現れているのかもしれません。
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著者は、元検事の弁護士。弁護士といっても、普通の弁護士ではなく、ヤクザや犯罪者、ほぼ犯罪者の顧問や弁護をするアウトロー弁護士(アウトローのローヤー?)。2008年1月現在、石橋産業手形詐欺事件で有罪判決を受け、最高裁に上告中である。こういう特異な人が、自身の半生を書き記したのが本...
著者は、元検事の弁護士。弁護士といっても、普通の弁護士ではなく、ヤクザや犯罪者、ほぼ犯罪者の顧問や弁護をするアウトロー弁護士(アウトローのローヤー?)。2008年1月現在、石橋産業手形詐欺事件で有罪判決を受け、最高裁に上告中である。こういう特異な人が、自身の半生を書き記したのが本書である。 本書前半によると著者は長崎の平戸生まれで幼少期は極貧の生活で苦労したらしい。その生活を抜け出すため定時制高校卒業後、苦労して大学へ。その後一発で司法試験突破。当時は裁判官を目指すも、ちょっとしたトラブルに巻き込まれ、裁判官を断念、検事となる。主に政治事件、経済事件を担当した。本書では、政治家等の圧力により、立件をあきらめたり、立件したものの全貌を明らかにすることが出来なかった事件などを、政治家や、有名経済人の実名入りで暴露している。 後半では、検事をやめ弁護士へ転進した著者が関係をもったヤクザ、バブル紳士、政治家などに絡んだ事件についての暴露が続く。体制側から、非体制側に立場を移したため、アウトローを弁護する側に回ったことが、本書題名の「反転」なのだろうが、これにより事件の捉え方も、まさに反転する。しかし、この本全体に流れる一種独特の正義感は、反転した前後で変わりがなく、著者の一本筋が通った人間性が垣間見れる。裏世界の様相、登場人物に興味ある人には面白いと思う。
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闇社会の守護神、田中森一の自伝/ イトマン事件、石橋産業事件、宅見組長暗殺事件、の詳細/ 許永中は義理堅く自分のための嘘はつかず話は明快で筋を通すタイプ、伊藤寿永光は憎めないキャラクターで人に好かれるが嘘つきで信用できない/ 宅見勝のフランス入院事件は安倍ちゃんの父親が手配した/...
闇社会の守護神、田中森一の自伝/ イトマン事件、石橋産業事件、宅見組長暗殺事件、の詳細/ 許永中は義理堅く自分のための嘘はつかず話は明快で筋を通すタイプ、伊藤寿永光は憎めないキャラクターで人に好かれるが嘘つきで信用できない/ 宅見勝のフランス入院事件は安倍ちゃんの父親が手配した/ 宅見勝は体調が悪く五代目若頭を退こうと考えていた、後任は弘道会司忍と言っていた、その後釜を巡って暗闘があった/ 石橋産業の手形詐欺は検察のでっち上げ/ 石橋産業は兄弟の内紛、弟の株は共政会関係者から許永中へ、兄は住吉会福田晴瞭の舎弟を頼った/ イトマン事件は地方銀行から全国展開したい住友が悪い/ 許永中と伊藤寿永光を使って貸付残高を詰みたがった/ 住友は被害者でなく加害者/ 裁判で許永中を裏切って判決を軽くすることも出来たが、許永中側に回って闘った/ 結果懲役三年/ 「田中森一はあれだけ親密にしていた許を裏切った」と言われるのが我慢ならなかった/ 無茶苦茶面白かった/ 石原俊介の黒幕、三井住友銀行秘史、宅見暗殺実行犯のヒットマン、を合わせて読むといい/
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