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日本文化論 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
発売年月日 | 1976/06/30 |
JAN | 9784061580220 |
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日本文化論
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商品レビュー
3.1
7件のお客様レビュー
本書は梅原猛氏が昭和43年に富山県教育委員会の依頼により講演した内容がベースとなっている本です。全部で82ページと非常に薄く、講演録ですので1時間もあれば読めてしまいます。日本文化論ということで期待して購入しましたが、その意味ではあまり期待通りではありませんでした。西洋の文明は技...
本書は梅原猛氏が昭和43年に富山県教育委員会の依頼により講演した内容がベースとなっている本です。全部で82ページと非常に薄く、講演録ですので1時間もあれば読めてしまいます。日本文化論ということで期待して購入しましたが、その意味ではあまり期待通りではありませんでした。西洋の文明は技術的、物質的であり、現代はそれが限界にきていること、日本のような精神面での文化をこれまでの物質文明にブレンドして日本が新たな文明を作っていくべき、ということで、特に仏教の考え方を日本人は学べきだという内容でした。その意味では、本書内で梅原氏の具体的な提案があるわけではなかったので、そこまで期待される方は本書は期待はずれになるかと思います。
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簡潔でわかりやすい文章でありがたかった。 日本の教育が英・数に偏った、西洋文明導入ありきの内容になってしまっていることは私も感じたことがある。 日本人としてどう生きるべきか、何を大切にするべきなのか、そういった人生に本当に必要な精神的な部分の教育が「個人の自由」のお題目によって排...
簡潔でわかりやすい文章でありがたかった。 日本の教育が英・数に偏った、西洋文明導入ありきの内容になってしまっていることは私も感じたことがある。 日本人としてどう生きるべきか、何を大切にするべきなのか、そういった人生に本当に必要な精神的な部分の教育が「個人の自由」のお題目によって排除されてしまっている。 日本古来の考え方で、物事の習得の順序に「守・破・離」というものがあるが、自分の人生を考える上での「守」の部分の教育がなければ、「離」にあたる真に自由な思考に辿り着ける人がどれだけいるのか疑問。結局は膨大な情報の波に流されて何となく生きるのがせいぜいでは。(私も含め) 著者の述べた「新たな文明の創造」を日本が成し遂げるには国民一人ひとりの精神的な発展が不可欠であると私は思う。 世界で最も少子高齢化が進んでいると言われる我が国には「新たな文明の創造」のチャンスは十分にあるはず。
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70年代の講演録。国学が仏教に置き換わっているが、西洋近代思想の限界を日本古来の思想でブレイクスルーしようとする考えは、未だ「近代の超克論」の延長にあると言えるだろう。食傷ぎみに感じる。国粋主義の反動で西洋近代の理想像(共産主義含む)を追い求める一方、戦後においても絶え間なく近代...
70年代の講演録。国学が仏教に置き換わっているが、西洋近代思想の限界を日本古来の思想でブレイクスルーしようとする考えは、未だ「近代の超克論」の延長にあると言えるだろう。食傷ぎみに感じる。国粋主義の反動で西洋近代の理想像(共産主義含む)を追い求める一方、戦後においても絶え間なく近代超克が主張され受け入れられていたことがわかる。 言わんとしていることはわかる。確かに、トクヴィルやハイデガーは西洋近代思想に行き詰まりを感じていたのだろうし、喫緊の課題である大量破壊兵器の存在は西洋近代の産物だった。そのような世界で日本独自の哲学を確立しようとすれば、消去法的に仏典へたどりつかざるを得ない。もはや篤胤や宣長は使い古された。著者が言うように、西洋近代思想もマルクス主義もキリスト教由来なのだから、同じ宗教由来ということで仏教由来の新思想があってもよさそうなもの。しかし、徒然草や方丈記を否定し、仏典に強固な思想的厚みを見いだそうとする姿勢こそ、いつまでも西洋近代にとらわれているように見えるのだが、どうだろう。
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