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平の将門 吉川英治歴史時代文庫46
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
発売年月日 | 1989/05/01 |
JAN | 9784061965461 |
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平の将門
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平の将門
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
朱雀天皇の下で藤原忠平が権力を握っていた時に承平天慶の乱が起こる。地方では律令制度が崩壊し、武士が台頭したことを象徴する事件であった。東国では平将門、瀬戸内海では藤原純友が反乱を起こした。兄の時平の時に冤罪で左遷された菅原道真が怨霊となり、弟の忠平の時に滅ぼされた平将門も怨霊にな...
朱雀天皇の下で藤原忠平が権力を握っていた時に承平天慶の乱が起こる。地方では律令制度が崩壊し、武士が台頭したことを象徴する事件であった。東国では平将門、瀬戸内海では藤原純友が反乱を起こした。兄の時平の時に冤罪で左遷された菅原道真が怨霊となり、弟の忠平の時に滅ぼされた平将門も怨霊になった。朝廷から見れば承平天慶の乱自体が天変地異と同じく、道真の怨霊の祟りになる。
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日本史において貴族の時代が終わり、武士の時代が開幕するきっかけとなった事件が平将門の乱だ。関東地方の一豪族、平将門はをあっという間に周囲を征服、中央から派遣されていた役人たちを追い出し、その勢いで自身はもう一人の天皇と称して、京へ攻め上ろうとする。結局、京の指示を受けた武士たちが...
日本史において貴族の時代が終わり、武士の時代が開幕するきっかけとなった事件が平将門の乱だ。関東地方の一豪族、平将門はをあっという間に周囲を征服、中央から派遣されていた役人たちを追い出し、その勢いで自身はもう一人の天皇と称して、京へ攻め上ろうとする。結局、京の指示を受けた武士たちが将門軍を打ち負かし、将門の乱自体は短期間で終わるが、それ以後、武士階級が注目されるようになる。 こうした歴史を知っていると、平将門とは粗暴で親分肌、革命家というイメージだが、吉川英治の描く将門は全く異なる。 将門は若いころ、京へ留学したことで、都や貴族社会にあこがれを持ち、貴族には頭が上がらない。他人の意見に流されやすく、騙されやすく、激情家で女に弱い。なんとも女々しく、素朴な田舎者だ。この人が乱を起こせるのかと心配になる。 そんな将門のケツを叩くのが、不死人という架空の人物。将門の乱とほぼ同時に瀬戸内海で乱を起こした藤原純友の命を受けて、将門をたきつける。世間知らずの田舎者である将門が、影の主人公ともいえる不死人に乗せられて、過激化していくというのがこの小説の面白さ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やはり大衆文学作家:吉川英治の本は楽しく、読みやすいですね。人気の秘密が分かります。1000年前の大反逆人・平将門を魅力的な英雄として描き、将門と弟たちに対する国香・貞盛親子の冷たい仕打ちなどに怒りを感じ、青年将門を応援してしまいました。そしてあっ気ない死、風雲児・将門の不死身を思う民衆の気持ちが、伝説を生む。この時代、富士山は未だ噴煙を噴き、武蔵野は都から遠い原野だった雰囲気が不思議で、懐かしいような気がします。調布の深大寺の戦いの場面も出てきます。田原藤太秀郷、藤原不死人などの登場人物が魅力的です。
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