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読書と社会科学 岩波新書

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2000/06/22 |
JAN | 9784004202882 |
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読書と社会科学
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商品レビュー
4.1
37件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
筆者は冒頭で、本を読むという行為を"情報として読む"と"古典として読む"の2種類に分類している。本書における"情報として読む"行為は、知識を得ることが目的であるため、例えば必要な箇所だけを拾って読むような「飛ばし読み」がこれに含まれる。一方で"古典として読む"行為は、"古くからの情報を、眼のも少し奥のところで受け取ることによって、自分の目の構造を変え、今まで目に映っていた情報の受けとり方、つまりは生き方が変わる。そういうふうに読む読み方..."を意味する。これら2種類の読み方は必ずしも対立項ではなく、むしろ"古典として読む"行為によって"情報として読む"行為が豊かになり、ひいては読書体験全体が豊かになるという相互補完関係にあると筆者は主張する。以上を念頭に置いて、本書では、"古典として読む"という行為の重要性と、それをを身につけるための方法論について重点的にまとめてある。 筆者は本書全体を通して「経験を伴う勉強」の重要性を強調している。それはつまり、"自分の眼"を養う行為である。知識とは、"自分自身の眼の働きを補佐する手段"として体得すべきものであり、それが逆転して初めから知識に寄り掛かるような態度は、真の勉強ではないという。 SNSによって世界の劇的な変化を経験し、現在進行形で進歩するAI技術によって時代の転換点に立たされている我々は、もう一度「勉強」や「知識」という言葉を再定義するために議論しなければいけない段階にあるのではないかと、本書を読んで感じた。
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経済学史の先生による講義の体を取った読書論。 いかに自分にとっての古典とするか。読みを深めるか。その本が提示するモノの見方を自分のモノにするか。鵜呑みにするとか新しい知識を得るということではなく、新しい顕微鏡(概念装置)を手に入れるということが必要だとする。 考え方としてはよ...
経済学史の先生による講義の体を取った読書論。 いかに自分にとっての古典とするか。読みを深めるか。その本が提示するモノの見方を自分のモノにするか。鵜呑みにするとか新しい知識を得るということではなく、新しい顕微鏡(概念装置)を手に入れるということが必要だとする。 考え方としてはよくわかる。それをどう実現するか?何度も真剣に考えながら読むしかないのだろう。
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前提として、この本でいう社会科学はかなり広義にとっているようであり、人文科学や自然科学にも十分通用すると感じた。 筆者の主張する、信じて疑う、高い授業料を払って経験する、は人生全般に言えるのだろう。概念装置という考え方もおもしろい。ベースとして概念装置を持つことで、本の読み方、...
前提として、この本でいう社会科学はかなり広義にとっているようであり、人文科学や自然科学にも十分通用すると感じた。 筆者の主張する、信じて疑う、高い授業料を払って経験する、は人生全般に言えるのだろう。概念装置という考え方もおもしろい。ベースとして概念装置を持つことで、本の読み方、社会の捉え方がクリアになっていくのだろう。 そもそも読書は知的な食事のようなものであり、その知的栄養分は血肉となり体内?脳内?に蓄積され、人格を形成していくのだと思う。概念装置は大事にしたい。
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