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世界の十大小説(上) 岩波文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
| 発売年月日 | 1997/10/18 |
| JAN | 9784003225448 |

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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
邦題は超傑作小説の紹介本のような印象を与えるが、原題はThe Novels and their Authors。その作家についてのモーム風の評伝が中心。その作家の人となりが手に取るようにわかる。 スタンダールとバルザックの章がめっぽうおもしろい。前者の章は、イギリスの一青年がパリ...
邦題は超傑作小説の紹介本のような印象を与えるが、原題はThe Novels and their Authors。その作家についてのモーム風の評伝が中心。その作家の人となりが手に取るようにわかる。 スタンダールとバルザックの章がめっぽうおもしろい。前者の章は、イギリスの一青年がパリでスタンダールその人に遭遇するという「架空の」エピソードで始まる。そしてスタンダールの処世術と恋愛遍歴が述べられる。後者の章は、冒頭にバルザックの作品論、そしてバルザックの日常がどんなものであったか、成功後はどのようにお金を蕩尽したかを臨場感あふれる表現で教えてくれる。もちろん邦題の通り、章の最後では『赤と黒』や『ゴリオ爺さん』の魅力が熱く語られる。 ただの評伝集ではない。メリハリのきいた文章。時にピリリと山椒のように辛く、時に温かさもある。モーム自身の小説のようにおもしろい。いやそれ以上かも。
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図書館で借りた。 イギリスの小説家W.S.モームが選んだ10の小説を、作者がどんな人生を歩んだかのバックグラウンドを語りつつ、作品を評していくもの。それぞれの小説に興味をそそるつくりとなっている。 タイトルは十大小説であるが、モームが選んだ「小説ベスト10」という意味ではないこと...
図書館で借りた。 イギリスの小説家W.S.モームが選んだ10の小説を、作者がどんな人生を歩んだかのバックグラウンドを語りつつ、作品を評していくもの。それぞれの小説に興味をそそるつくりとなっている。 タイトルは十大小説であるが、モームが選んだ「小説ベスト10」という意味ではないことに注意だ。原題は「Ten Novels and Their Authors」であくまで10作品とその作者を語った、というテイストだ。 上巻は『トム・ジョーンズ』『高慢と偏見』『赤と黒』『ゴリオ爺さん』『デイヴィッド・コパーフィールド』が収録されている。
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大変な良著。現在絶版で入手がやや困難なのが勿体ない。願わくば、高校生の頃に読みたかったと思うような種類の本。「小説はとにかく楽しいものでなければならない」とするモームの主張に私も完全に首肯するのだけれど、その他にも端々に「その通り!!」と言いたくなるような言葉が溢れていてとても小...
大変な良著。現在絶版で入手がやや困難なのが勿体ない。願わくば、高校生の頃に読みたかったと思うような種類の本。「小説はとにかく楽しいものでなければならない」とするモームの主張に私も完全に首肯するのだけれど、その他にも端々に「その通り!!」と言いたくなるような言葉が溢れていてとても小気味良い。例えば、 「『戦争と平和』とか『カラマーゾフの兄弟』とかがそうであるが、これら偉大な作品は、元気な時に細心の注意を払って読むのでなければ、何の利益も得ることができない。ところが、オースティンの小説となると、どんなに疲れて意気のあがらぬ時に読んでも、かならず読む者の心を魅了してくれるのである。」 など、まさにオースティンの小説の真価を端的に表現しており、読みながらそうそう、と何度も頷いてしまった。上巻は他にもスタンダールのヤバさやバルザックの金銭的だらしなさなどなど読み応えがあった。下巻も楽しみ。
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