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攻撃 悪の自然誌
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 1985/04/01 |
JAN | 9784622015994 |
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3.6
12件のお客様レビュー
進化とは 皆殺し兵器 造るため? 放たれた矢 爆弾の雨 / これも、読みかけで長く積読状態だった本。 ロシアのウクライナ侵攻が目前に迫った今こそ読むべき時だと思い、手に取った。 第十四章「希望の糸」のあまりの細さに茫然。 ローレンツは、応用行動学や昇華の研究によって、人間の行...
進化とは 皆殺し兵器 造るため? 放たれた矢 爆弾の雨 / これも、読みかけで長く積読状態だった本。 ロシアのウクライナ侵攻が目前に迫った今こそ読むべき時だと思い、手に取った。 第十四章「希望の糸」のあまりの細さに茫然。 ローレンツは、応用行動学や昇華の研究によって、人間の行動の原因を考察する目を深めることを求めている。 そして、一番確かな成果を期待できるものとして、攻撃欲を代償となる目的に向かって消散させて、カタルシスを実現することを挙げている。 なかでも、闘争が人間の文化生活の中で、儀式化され、発達したものとしてのスポーツの効用を説く。 そのほか、科学や芸術の役割を説き、笑いの活用も勧めている。 【この書で扱うのは、攻撃性(Aggression)、すなわち動物と人間の、同じ種の仲間に対する闘争の衝動のことである。】(まえがき) 【かりにひとりの行動学者が、ある別の惑星、たとえば火星から、人間の社会的行動を望遠鏡を使って客観的に調べてみたとしよう。(略)さて、その結果、かれは人間の行動が理性とか、ましてや責任感に従っているどころか、人間の社会集団はネズミのそれとたいへんよく似た構造をもっているのだと、十分な根拠をもって結論するだろう。 かれらはネズミ同様、閉じた同族の間では社交的に平和に暮らそうとするが、自分の党派でない仲間に対しては文字通り悪魔になるのだ。さらに、この火星の観察者が、人口の爆発的増加とか、武器の脅威の増大とか、人類が二、三の政治的陣営に分かれていることなども知ったとしたらどうだろう。かれは人類の未来を、ほとんど食糧もつきた船の上でいがみ合っているネズミの群れの行く末とさして変わらないと判断するだろう。】 【勝ちどきがハイイロガンの社会構造に重大な影響を与える、いや社会構造を支配してしまうように、熱狂して闘争を起こそうとする衝動もまた、人類の社会的・政治的構造を広汎に決定する。人類は、互いに敵対するいくつもの党派に分離してしまっているから闘争好きで攻撃的なのではなく、それが社会的攻撃性を消散させるのに必要な刺激状況を作り出しているからこそ、党派に分裂しているのだ。】 【だがそのほかにも、もっと大きな、そして本当の意味で人類の総力を結集すべき事業がふたつある。この事業こそは、はるかに大きな規模で、これまで無関係だったか敵どうしだった党派や諸国民を、共通の価値のためにこぞってふるいたたせるという任務をもつものである。それは芸術と科学である。(略)まさにこの任務のために、芸術はつねに非政治的でなければならない。】
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村上龍が、EV.Caf'e 超進化論 ( 1985年発行 )の中で、坂本龍一との対談していて、この本のことを話している。 ( テーマは快感 ) 村上 ローレンツに一番感動したのは「攻撃」何回読んでも泣きそうになってくるんだよね。結局人間というのは動物だ...
村上龍が、EV.Caf'e 超進化論 ( 1985年発行 )の中で、坂本龍一との対談していて、この本のことを話している。 ( テーマは快感 ) 村上 ローレンツに一番感動したのは「攻撃」何回読んでも泣きそうになってくるんだよね。結局人間というのは動物だなと思うわけでしょう。…… 、、、この一文を読んで、私はこの本を買った。 読んでみて、何でそこまで感動なのか、わからず、村上龍の感性に、興味を持った。 現在、ほとんど内容を、覚えておらず、あるはずの本を、見つけ出したら、再読してみたい。
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多くの人がそう感じると思うのだけど、 この本のコアは第3章「悪の役割」にあると思う。 p66から始まる敵対闘争や順位競争、そして種内淘汰についての美しく鋭い解説だけを読むために、かなり高い金額(¥4100)を払ってよかったと思った。 (これは合理化してるんじゃなくて客観的事実っ...
多くの人がそう感じると思うのだけど、 この本のコアは第3章「悪の役割」にあると思う。 p66から始まる敵対闘争や順位競争、そして種内淘汰についての美しく鋭い解説だけを読むために、かなり高い金額(¥4100)を払ってよかったと思った。 (これは合理化してるんじゃなくて客観的事実っす) 以前に『攻撃』はかくる読んではいたが、図書館でパラパラとめくっただけであってきちんと読んだことがなかった。 やっぱりちゃんとお金払わないと読まない自分がちょっと恥ずかしい。 得た知識は多いが特に「悪とは何か?」との問い これを本書では純悪とは環境の変化によって不要になった機能が、問題を起こしている(機能錯誤)という考えで説明している。 その他3つ印象に残った箇所を挙げると、 P122 本能について 「その行動を本能と説明してしまっては説明になっていない」とある。デューイを引用して機能錯誤の原因を解明しようとする試みが読み応えがある。 P232 種内攻撃について 「種内攻撃には種を維持する機能があり、その機能は必要不可欠だが、そのような機能は群れの間の闘争によっては実現され得ない」 P339 攻撃について 自分の集団を保つことと、種内淘汰の関係について。 「ゆっくりと進んでいく真価や系統発生の上に、伝統的に受け継がれた文化の構想建築がそびえ立つ」
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