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ピーター・シムプル(上) 岩波文庫
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ピーター・シムプル(上) 岩波文庫

フレデリック・マリアット(著者), 伊藤俊男(訳者)

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ピーター・シムプル(上) 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/岩波書店
発売年月日 1941/10/01
JAN 9784003228814

ピーター・シムプル(上)

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2013/02/15

1941年初版、2001年2刷! 当然中は旧漢字、旧仮名遣いの嵐(「襯」などという字を初めて見た)。18世紀末か19世紀初頭の英国海軍が舞台だが、なんとなくゆったりした展開。それもそのはず、著者は帆船時代に生きた人。今と時間の感覚が違って当然。ただ、注目すべきはその経歴。なんと士...

1941年初版、2001年2刷! 当然中は旧漢字、旧仮名遣いの嵐(「襯」などという字を初めて見た)。18世紀末か19世紀初頭の英国海軍が舞台だが、なんとなくゆったりした展開。それもそのはず、著者は帆船時代に生きた人。今と時間の感覚が違って当然。ただ、注目すべきはその経歴。なんと士官候補生として海軍に入り、コクランの艦にもいたのだとか。リアルに帆船海軍を体験しているわけだ。 さて、物語。なんだかだまされるようにして海軍にはいることになった14歳のピーター。「一族で一番バカな者」として選ばれただけあって、人を信じやすく、人からいじられやすい少年(だから名前がSimple?)。 その筋の女性をレディと間違えてエスコートしてしまったり、あくどい下士官(?)夫婦(!)に身ぐるみはがれそうになったり…。もちろん、艦の特殊用語に翻弄されるのは初心者のお約束。 でも先輩、副長、艦長に恵まれて、士官への道を歩み始める…、といったところが上巻。途中でてくる操船のありさまは、さすが体験者の描写。 ところで、主人公の先輩でよき友人になる「士官」の語り口がなぜか江戸っ子。初めは違和感を感じたけれど、初版の年代と訳者の年齢を考えて気がついた。もしやこれは江戸の御家人の語り口なのでは? そう、勝海舟とかその親父とかの。アイルランド人で口減らしのように海軍に入れられた、しかし兵ではなく士官のオブライエン。立ち位置が似ているように思うのは気のせいだろうか。

Posted by ブクログ

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