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虐げられた人びと
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2005/10/01 |
JAN | 9784102010204 |
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虐げられた人びと
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商品レビュー
4.2
30件のお客様レビュー
私個人の感想ですがこの作品は一言で言えば、「歯がゆい!」に尽きます。 典型的な「いい人」、主人公のワーニャが幼馴染で才色兼備のナターシャに恋をしています。しかしナターシャはあろうことか典型的なダメ男に恋をし、家族まで捨てて破滅にまっしぐら。 ワーニャはそんなナターシャを見捨てられ...
私個人の感想ですがこの作品は一言で言えば、「歯がゆい!」に尽きます。 典型的な「いい人」、主人公のワーニャが幼馴染で才色兼備のナターシャに恋をしています。しかしナターシャはあろうことか典型的なダメ男に恋をし、家族まで捨てて破滅にまっしぐら。 ワーニャはそんなナターシャを見捨てられず、あれやこれやと世話をしたり、恋敵との取り持ちまでさせられる始末。 「いい人」の悲哀がこれでもかと描かれています。
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時代と社会が全く違う私の拙い感想は何者にもならないが、この小説の特徴は魅力的な登場人物とストーリーの複線化だと思う。 登場人物は輪郭の濃淡をかき分けているように思うが、特に主人公が輪郭のはっきりしていない。 一人称視点なのか、三人称視点なのかがよくわからない。 主人公は全編を通...
時代と社会が全く違う私の拙い感想は何者にもならないが、この小説の特徴は魅力的な登場人物とストーリーの複線化だと思う。 登場人物は輪郭の濃淡をかき分けているように思うが、特に主人公が輪郭のはっきりしていない。 一人称視点なのか、三人称視点なのかがよくわからない。 主人公は全編を通して出てくるのに、時々消える(笑) 演劇でも役者が幕間の時に「さてその時!」と講談師よろしく口上を打ったかと思うと劇中にもどるのに似ている。 歴史は繰り返すというが、そっくりそのまま時代と人を変えて双子のようなストーリーが埋め込まれていて、一方と一方が絡まり合ってハラハラさせる。 MVPはマスロボーエフです!
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何が好きかって、彼の作品のキャラは作者に踊らされていない それぞれの人の欲望や信念が丁寧に描かれている 天才なんだなと思う。 何故、女性の機微をここまで理解出来るのだろうか 彼は時々、熱病そのものだったのではないかと勘繰ってしまう そしてドストエフスキーの作品における 純粋無...
何が好きかって、彼の作品のキャラは作者に踊らされていない それぞれの人の欲望や信念が丁寧に描かれている 天才なんだなと思う。 何故、女性の機微をここまで理解出来るのだろうか 彼は時々、熱病そのものだったのではないかと勘繰ってしまう そしてドストエフスキーの作品における 純粋無垢が故の悪漢 中々に気持ちが悪い こういった気持ちの悪い人間が幾重にも重なるのだが 作品にメッセージがあるなら、幸せの所在は 狂ったかのような熱病や情動に動かされるのではなく 今ある幸せを軽視する事なく見つめ直せと 喝破されているようだ 個人的に好きなのが伯爵と主人公が対峙して露悪的な心情を吐露するシーン 伯爵が金への執着について語っていたが これは極めて大事な事だ 理想主義に卑賎を絡めると単に自分に酔いたいだけのナルシズムが混入する 真の理想主義者とは、お金と理想双方追い続け現実世界に折り合いをつける者の事だろう ドストエフスキーの作品を読むといつだって 自分が大切な人に幸せを届けたくなる 明日が悪い事を知っていても どうせ自分に出来る事など、生きてやるべき事をやる事しかないのだ そんな生きる事の苦痛と幸せを噛み締めよう 虐げられる事を止めるのではなく、そういった人のトラウマを克服させ背中を支える いつだってそうありたいものだ
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