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パリから来た紳士 創元推理文庫

ジョン・ディクスン・カー(著者), 宇野利泰(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社/東京創元社
発売年月日 1974/05/10
JAN 9784488118037

パリから来た紳士

¥605

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2010/05/28

表題作ほか『ウィリア…

表題作ほか『ウィリアム・ウィルソンの職業』や『奇蹟を解く男』などを収録。特に表題作は事件の謎解きと驚きの結末とで二回楽しめます。巻末の解説にはカーの短編・戯曲が一覧になっておりこちらも便利。

文庫OFF

2016/12/28

東京創元社によるカーの第3短編集。これも独自に編まれた短編集で、ノンシリーズが2編の他にフェル博士物、マーチ大佐物、HM卿物とカーの作品のほとんどの探偵が出ており、かなり贅沢な印象を持つが、各編の中身はさほどでもない。 この中で印象的だったのは実はノンシリーズの2編だったりする。...

東京創元社によるカーの第3短編集。これも独自に編まれた短編集で、ノンシリーズが2編の他にフェル博士物、マーチ大佐物、HM卿物とカーの作品のほとんどの探偵が出ており、かなり贅沢な印象を持つが、各編の中身はさほどでもない。 この中で印象的だったのは実はノンシリーズの2編だったりする。表題作と「黒いキャビネット」がそれに当たるが、というのも双方とも事件とは別の真相が含まれており、それが私の琴線に触れたところが大きい。具体的に述べると未読者の興を殺ぐから避けるが、現実と虚構のリンクという趣向が当時の私は好きだったのだろう。 その他、岬の突端で死んでいた死体のところには被害者の足跡しかなかった「見えぬ手の殺人」、監視の中で起きた銃殺事件で、犯人はある男を示していたという「ことわざ殺人事件」、針のような物で脳を刺され女性が死んだが凶器が見つからない「とりちがえた問題」、トンネルの中で失踪した女性の謎を描く「外交的な、あまりにも外交的な」、突然奇行を振舞った男の失踪の謎を解き明かす「ウィリアム・ウィルソンの職業」、『赤後家の殺人』の原版とも云える呪われた部屋で起きる事件、「空部屋」。闇から聞こえるささやき声とガス中毒殺人未遂に逢いそうになった女性を助けるHM卿の事件、「奇蹟を解く男」と怪奇色や不思議な事象をモチーフにした短編が多いが、あまりそれらは記憶に残っていない。 というのもまだカーを読み始めて間もないこの頃はそのエキセントリックな作風にまだ馴染めていなく、しかもフェル博士、HM卿といったカーのシリーズ探偵もこの短編集で初めて出逢ったため、性格とその面白さが全くといっていいほど掴めてなかった。また加えて読みにくい訳文(改訳を強く要請する!)も手伝って、あまり楽しめた記憶がない。しかしそれでもこの後、A型気質ゆえの執着心で読み続け、現代に至ってもカーの未読本が復刊、刊行されると手を出しているのだから、三つ子の魂百まで(?)というのはよく云ったものだ。

Posted by ブクログ

2013/04/03

短編集。 【パリから来た紳士】遺言書はどこに隠されているのか?全身麻痺で目玉した動かせない老婦人の視線の動きの解釈は上手いと思いました。遺言を始末したい女と、遺言をなんとか無事に手に入れたい男との攻防も楽しい。それにしてもラストの展開を読めなかった自分が悔しいです。驚きはもちろ...

短編集。 【パリから来た紳士】遺言書はどこに隠されているのか?全身麻痺で目玉した動かせない老婦人の視線の動きの解釈は上手いと思いました。遺言を始末したい女と、遺言をなんとか無事に手に入れたい男との攻防も楽しい。それにしてもラストの展開を読めなかった自分が悔しいです。驚きはもちろんですが、それよりも感慨深いものがこみ上げてきます。感動でした。 【見えぬ手の殺人】誰も近寄った形跡のない現場で、どのように絞殺したのか?当時のそれぞれの行動や現場の状況から導き出されたトリックには驚き。当事者たちの会話が疑心に満ちていて、複雑な人の心の内や人間関係が浮き彫りになり、それが動機に繋がっていくのもおもしろかったです。 【ことわざ殺人事件】監視された中で殺害されるという状況がおもしろい。最初から最後までスパイのテーマで終わり方が好きです。 【とりちがえた問題】男が語る過去の事件から即座に矛盾点を見つけ真相を看破するフェル博士もすごいですが、そこからの展開にびっくり。狂気じみている男と退廃した家というのが薄気味悪くていい雰囲気です。 【外交官的な、あまりにも外交官的な】恋した彼女が忽然と消えてしまうというメロドラマな雰囲気が良い。消失トリックは味気ないですがその動機が以外でした。 【ウィリアム・ウィルソンの職業】消失事件に関してはトリックというほどのことでもないです。タイトル通りそのビジネスが特殊で、これが表向きの解決を成り立たせていているのがおもしろいです。ちょっと洒落た結末でした。 【空部屋】殺人であるという決め手の手掛かりが最初からずっと示されていることに気づきます。被害者の人格がこの短い話の中で良く語られており、事件の要因となる心理的なものに深く関わっていたのがおもしろいと思いました。 【黒いキャビネット】本書の中で同じオチのものがありましたが、インパクトはもう一つの方があると思います。しかし、暗殺を企てる女の純粋さと虚しさや、恋の喜びを説いて説得しようとする叔母の会話、そして二人の前に現れた謎の男と、不気味で緊張感のある一編でした。 【奇跡を解く男】 大きな体で一所懸命走ったり、いちゃつくカップルにイライラしたり、拗ねたりするメリヴェール卿が可愛い。 ラブロマンを中心にドタバタ劇のようなおもしろおかしさがありましたが、真相は欲望や嫉妬が渦巻きドロドロしていました。

Posted by ブクログ

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