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「坊っちゃん」の時代(文庫版)(第一部) 凛烈たり近代なお生彩あり明治人 双葉文庫
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「坊っちゃん」の時代(文庫版)(第一部) 凛烈たり近代なお生彩あり明治人 双葉文庫

谷口ジロー(著者), 関川夏央

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 双葉社/双葉社
発売年月日 2002/11/14
JAN 9784575712292

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商品レビュー

4.1

27件のお客様レビュー

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2022/09/23

関口夏央と谷口ジローの共同作品である。豊かな想像と表現力で、歴史とコミックに新たな世界を開いたと言われている。 かなり昔に読んで以来、数回以上繰り返し繰り返し読むのだが、そのたびに新鮮な思いに囚われる。漱石、鷗外、啄木を軸に明治の群像とそれらの交流が、虚実を織り交ぜて、巧みな構成...

関口夏央と谷口ジローの共同作品である。豊かな想像と表現力で、歴史とコミックに新たな世界を開いたと言われている。 かなり昔に読んで以来、数回以上繰り返し繰り返し読むのだが、そのたびに新鮮な思いに囚われる。漱石、鷗外、啄木を軸に明治の群像とそれらの交流が、虚実を織り交ぜて、巧みな構成で描かれている。 残念なことに谷口は2017年に亡くなった。没後『歩く人』『犬を飼う』ルイ・ヴィトンの『ヴェニス』などを見たのだが、本当に才能が豊かな人だったことがわかる。彼が真の意味で大人のためのコミックを開拓したと言えるのではないだろうか。2021年に開催された『描く人 谷口ジロー展』〈世田谷文学館)で一通りの作品群を見てその感を一層強くした。 四谷から見る外堀沿いの省線図が1巻と5巻に出てくるのはご愛嬌だし、長谷川伸をもじった一本梶棒土俵入りなど、かっての名人落語家〈浪曲師)並みの「高尚な」笑いにも誘われた。

Posted by ブクログ

2021/10/05

関川夏央、谷口ジロー『『坊っちゃん』の時代』双葉文庫。 再読。単行本も持っており、勿論既読ではあるのだが、先日たまたま立ち寄った古本屋で5巻揃いの文庫版の美本を目にし、少し迷いながら購入した。 関川夏央と谷口ジローの名コンビによる大傑作漫画である。刊行当時はこの1巻で完結かと...

関川夏央、谷口ジロー『『坊っちゃん』の時代』双葉文庫。 再読。単行本も持っており、勿論既読ではあるのだが、先日たまたま立ち寄った古本屋で5巻揃いの文庫版の美本を目にし、少し迷いながら購入した。 関川夏央と谷口ジローの名コンビによる大傑作漫画である。刊行当時はこの1巻で完結かと思っていたのだが、漫画誌で断続的に連載が続き、5巻まで刊行されたのには驚いたものだ。また、漫画或いは劇画を超越した表現は非常に斬新であり、万人受けする作品とは思えなかった。 因みにこの最初の巻はカラー版も刊行されている。自分も購入したが、大枚10,000円はする豪華な美麗本だった。 第二回手塚治虫文化賞受賞作。明治38年。神経症に喘ぐ夏目漱石が名作『坊っちゃん』を創作する過程と近代日本の醸成を間近に控えた熱気あふれる時代を関川夏央という鬼才が見事な物語に紡ぎ出し、谷口ジローという類い稀な才能が素晴らしい筆致で描く大傑作。 夏目漱石と共に同じ時代を生きた名だたる文豪たち。ラフカディオ・ハーン、森鴎外、石川啄木、国木田独歩、平塚らいてう、伊藤左千夫、島崎藤村…… 「所詮、坊っちゃんは勝てんのだ」。夏目漱石のは時代への敗北を認めながらも、敢えて敗北を受け入れることで自身を保つのだった…… 本体価格571円(古本270円) ★★★★★

Posted by ブクログ

2019/09/22

明治の文豪とか歴史的人物とか錚々たる顔ぶれが色んな具合に濃厚に関連してて興味深かったです。漱石様が小説でいくら稼げるか?と生計のためのお金の計算をしてるところが人間臭くて少し親近感を覚えました。あと安重根と新橋駅でぶつかったエピソードは史実なのでしょうか?「歴史はときとして劇的な...

明治の文豪とか歴史的人物とか錚々たる顔ぶれが色んな具合に濃厚に関連してて興味深かったです。漱石様が小説でいくら稼げるか?と生計のためのお金の計算をしてるところが人間臭くて少し親近感を覚えました。あと安重根と新橋駅でぶつかったエピソードは史実なのでしょうか?「歴史はときとして劇的な演出を好む」という一文が素晴らしいです。坊ちゃんの登場人物にはモデルがいて、リアルな土台の元に書かれた物語だったことが感じられました。ドラマやアニメにもなった坊ちゃんですが、時代というものに敗北する坊ちゃんの哀しみはそこに描かれていただろうか? もう一度原作小説を読み返してみたくなりました。

Posted by ブクログ

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