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輝ける闇 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2010/07/01 |
JAN | 9784101128092 |
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輝ける闇
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4
63件のお客様レビュー
たくましく、強く発展…
たくましく、強く発展するベトナム。しかし、ほんの数十年前にはこんな絶望があったのです。息が苦しくなるほどひりひりした感じがしました。
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何かが重くのしかかっ…
何かが重くのしかかってくる、生死すれすれのところでの体験をとてもリアルに伝えている作品。ベトナム戦争で記者としての体験をもとにした作品だが、小説中に登場するカフェやレストランなどは現存するものが多く、実は終戦から30年しか?経っていないことに気づかされる。一人でも多くの方に読んで...
何かが重くのしかかってくる、生死すれすれのところでの体験をとてもリアルに伝えている作品。ベトナム戦争で記者としての体験をもとにした作品だが、小説中に登場するカフェやレストランなどは現存するものが多く、実は終戦から30年しか?経っていないことに気づかされる。一人でも多くの方に読んでいただきたい作品です。
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開高健(1930~89年)氏は、大阪市生まれ、大阪市立大卒の小説家、ノンフィクション作家。『裸の王様』で芥川賞、『玉、砕ける』で川端康成賞、一連のルポルタージュ文学により菊池寛賞を受賞。 開高氏は、ベトナム戦争初期の1964年末~65年初に100日間、臨時特派員としてサイゴン(現...
開高健(1930~89年)氏は、大阪市生まれ、大阪市立大卒の小説家、ノンフィクション作家。『裸の王様』で芥川賞、『玉、砕ける』で川端康成賞、一連のルポルタージュ文学により菊池寛賞を受賞。 開高氏は、ベトナム戦争初期の1964年末~65年初に100日間、臨時特派員としてサイゴン(現ホーチミン)に赴き、「週刊朝日」に毎週ルポを送稿し、また、帰国後本人がまとめて『ベトナム戦記』(1965年)を出版したが、本書は、そのときの体験をもとに書かれた長編小説で、1968年に出版、1982年に文庫化された。毎日出版文化賞受賞。また、後の『夏の闇』、『花終わる闇(未完)』に先駆ける「闇三部作」の第一作である。 私はノンフィクション物が好きで、『ベトナム戦記』がその評価の一方で、様々な議論を呼んだことを知っており、『ベトナム戦記』は暫く前に読んだのだが、開高氏はそれらの批判も踏まえて本作品を書いたとも言われていることから、今般読んでみた。 因みに、批判というのは、吉本隆明氏が、開高氏は、戦後の(表面的には)平和で民主的な日本において、思想的に殺されてしまった人々に思いも至らず、ベトナムまで行って、ベトコン少年兵の公開銃殺を見なければ、「人間の死や平和と戦争の同在性の意味を確認できなかった」と指摘したことや、ジャングルでの作戦に参加して九死に一生を得た部分の記述について、ノンフィクション性へ疑問(要するに、記述に創作が含まれているのではないかという疑問)を呈する向きがあったこと、等である。 そして、本書を読んでみると、『戦記』にあった、サイゴンの街中でベトコン少年兵が公開銃殺されたことも、自らがジャングルでの作戦で九死に一生を得たこと(200人いた大隊のうち、生き残ったのは17人だったということも同じ)も出てくるし、文章一節丸ごと極めて類似している部分すらある。だが、一方で、主人公である日本の新聞記者の情婦で、本書の主要な登場人物である素娥については、『戦記』には登場しない(実際の開高氏には、似た存在がいたらしい)。そして、全体としては、本書は(当然ながら)主人公の心情の変化に主眼が置かれた内容となっている。 フィクション作品とノンフィクション作品(ルポは、ノンフィクションの中で「報道」の趣を重視した1ジャンルと言えようか)の違いは、形式的には、創作・虚構を含むか含まないかの一点にあるが、その狙いについては、明確な線引きをするのは難しいし、意味もないだろう。開高氏が、ベトナム戦争取材を題材に(結果として)ルポと小説の2作品を書いたことが成功だったのかはわからないが、読み手としては、小説的なルポとルポ的な小説を読み比べる面白さを味わえたことは喜びと言えるだろう。 (2025年1月了)
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