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火宅の人(下巻) 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2003/03/01 |
JAN | 9784101064048 |
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火宅の人(下巻)
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上巻の続きの欧米旅行編から始まる。 舞台はヨーロッパへ。 アパートの大家であるマダムに「私」とのふしだらを咎められて叩き出された菅野もと子を伴い、さながら、愛の逃避行。ロンドンから、パリへ。 もと子は事情があってローマへ行くこととなり、あとで落ち合う約束をしたが、結局それから会え...
上巻の続きの欧米旅行編から始まる。 舞台はヨーロッパへ。 アパートの大家であるマダムに「私」とのふしだらを咎められて叩き出された菅野もと子を伴い、さながら、愛の逃避行。ロンドンから、パリへ。 もと子は事情があってローマへ行くこととなり、あとで落ち合う約束をしたが、結局それから会えることはなかった。 パリでの一人の生活、買い出しの様子などが生き生きと描かれる。 その後のスペイン、イタリア、ドイツをめぐる紀行も秀逸。 夢から醒めたように日本に降り立つ。 この小説の主人公、作者・檀一雄の分身である桂一雄は、行く場所の定まらない漂泊の人である。 (家は四軒もあるのだけれど) いつも何かから逃れている気がする。 そして、旅のお供には、女が必要だった。 妻は家に居て動かざるもの。同棲中の愛人・恵子は新劇女優だったから旅公演もあり、桂の気まぐれの旅には同行できない。 それゆえ、旅には桂の気まぐれに付き合える、行くあてのない女たちが選ばれたようだ。 選ぶというより、行き当たりばったり、手当たり次第 そんな女たちも居どころを見つけて次々と桂の前を去って行く。 桂は病を得て、女たちとの別れを語る。病床で見た夢なのか、回想なのか・・・ 本作は20年をかけて書き続けられ、完成したのは檀一雄、死の三ヶ月前だったという。 主人公の心と肉体の遍歴を描き、最後にやっと孤独の境地に達する、それを描ききるにはそれだけの年月と、作者自身の円熟が必要だったのだろう。
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えっなにこれ下巻すごいよかったんだけどなんなんだろ。著者の異常性に読者の俺が慣れてしまったのか? 最後の数章は死の淵で口述筆記されたんだよね。ほんとにそんな感じで、急ぎ足で書かれているのが切ない。と同時に、壮大な物語の終幕を予感させる。演劇っぽいよねそのへん。 そして次郎の話は落...
えっなにこれ下巻すごいよかったんだけどなんなんだろ。著者の異常性に読者の俺が慣れてしまったのか? 最後の数章は死の淵で口述筆記されたんだよね。ほんとにそんな感じで、急ぎ足で書かれているのが切ない。と同時に、壮大な物語の終幕を予感させる。演劇っぽいよねそのへん。 そして次郎の話は落涙必至だわ。俺も子どもいるというのもあるし。幸せってなんだろね?と考えてしまうよ。第一のコース!次郎くん!第二のコース!チチくん!ってやると騒ぎ回るのは、すごく幸せだったんじゃないかな?そして人生で大切なことってほぼそれだけなんじゃないかな?と考え込んじゃう。なんつーかさ、瞬間的でもそういう最大風速的な楽しい時間があれば、あとはその事を思い出しながら生きれたりするじゃん。 まあ死んじゃうんだけどさ。悲痛だよね。 愛人にも愛人2にも捨てられるエンドは潔し。
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自らの欲望に生きた作家の半生記の後半。 今の時世なら日本脳炎にかかった息子がメインになりそうなものだがそうはならずにあくまでも女、酒、海外旅行と後半でも余念がない。どうせならもっと破滅的に生きてくれた方が面白いが無駄にこども好きだったりとリアル路線なのか中途半端な印象。 女と好き...
自らの欲望に生きた作家の半生記の後半。 今の時世なら日本脳炎にかかった息子がメインになりそうなものだがそうはならずにあくまでも女、酒、海外旅行と後半でも余念がない。どうせならもっと破滅的に生きてくれた方が面白いが無駄にこども好きだったりとリアル路線なのか中途半端な印象。 女と好き放題やれるのもカネということで裏に自尊心のようなものまで感じる。それでも逝去前に作品を完成させたことはやはり凄い。
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