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夜明け前 第二部(下) 新潮文庫
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夜明け前 第二部(下) 新潮文庫

島崎藤村(著者)

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夜明け前 第二部(下) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/新潮社
発売年月日 2012/06/01
JAN 9784101055114

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商品レビュー

3.9

11件のお客様レビュー

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2010/05/28

読み終わったあとの感…

読み終わったあとの感慨が少ない。長いけどあまりアレだった。

文庫OFF

2024/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

明治の世になり助郷の苦役から解放されたものの山林規制はむしろ厳しくなり、街道は賑わいを失い、青山家も没落。半蔵は新政府に出仕したり神職についたりするものの、溢れる熱情はどこへ行っても空回り。次第に精神を病み、座敷牢で生涯を終える。 平田派が理想として思い描いた「古代」はファンタジー。徳川の世を否定する力にはなっても実現は不可能だ。上巻冒頭で維新の成就に高揚していた門人たちが夢破れて去って行くさまが痛ましい。 下巻はかなり散漫な印象だったけど、馬籠という絶妙な定点から一人の男の人生を軸に激動の歴史を捉えた骨太の歴史小説だ。

Posted by ブクログ

2022/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

書き出しがあまりに有名な、幕末から明治にかけての馬籠宿を舞台にした島崎藤村の小説。なんとなく森鷗外「舞姫」のような文体を想像していたので、意外と読みやすくてビックリした。さて、本作の主人公・青山半蔵は、本陣の当主であり、参覲交代や長州征伐などさまざまなできごとを通して、激動の時代を描き出している。幕末を舞台にした小説ではやれ坂本龍馬だのやれ勝海舟だのといった志士たちがとかく主人公になりがちであるから、フィクションとはいえ、こういう田舎のいち宿場町を通してこの時代を見つめるということが非常に新鮮で興味深かった。また、この時代に順応しようとする一方で、昔から信奉する国学に固執し、時代に抗おうともする半蔵のアンビヴァレントな感じも興味深かった。そして、なんといってもその怒濤の展開。時代が時代であるだけに、淡淡と日常を描くだけでも十分に物語になるはずであるが、やはり文学史上に残り続けているだけあって、それだけでは終わらない。自殺未遂やら発狂やら、後半には昼ドラも真っ青のエピソードが続く。まったく想像もしていなかったのでビックリしたが、そもそもこの内容でこの結末になると予想できる人がいるであろうか。半蔵は藤村の父・正樹がモデルのようだが、藤村本人も姪との関係をめぐって問題になったのは有名な話。半蔵=正樹の晩年の様子を見ていると、「血は争えない」ということがよくわかる。全篇を通してとにかく揺れ動く感情、揺れ動く時代、揺れ動く馬籠が巧みに表現されていて、しかもおもしろさも持ち合わせた、紛うことなき傑作である。

Posted by ブクログ

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