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土居健郎(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 弘文堂/弘文堂
発売年月日 1985/03/01
JAN 9784335650550

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商品レビュー

3.5

5件のお客様レビュー

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2016/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 建前と本音の区別がわからぬまま大きくなった者の場合は、ちょっとした挫折でも精神的に参ってしまうので、まことに扱いにくいと云わねばならぬ。実はわれわれ精神科医のお世話する病人の中にはこの種の人々が数多く含まれているのである。(p.73)  アイデンティティというのは簡単に云えば自分を自分として意識することだが、この自分の意識が他者との結びつきの上に成立していることを示唆するところに意義がある。例えばリアの場合、娘との関係が昔日のごとくでないことを知らされた瞬間、自分がもはや自分ではないと感じるところが、この点を最もよく示しているのである。(p.85)  時間にゆとりがあるというのは、暇を作り出そうと思えば作り出せるということであり、その点に心のあり方が関係しているのである。すなわちそれは云うなれば無用の用であり、心の内的自由度をあらわす。例えば何かある仕事をしていて心はたしかにそれに向けられているが、しかし決してそのとりことはなっていないことがゆとりである。であるから必要とあらばいつでもそこから心を引き離せる。したがってそれは遊びの精神に近いと云ってよかろう。もちろん遊びほうけるのがゆとりではない。遊びと真面目の間に、あるいは自由と制限の間に、ある絶妙なバランスを保っておれるのがゆとりであるということができるのである。(pp.134-135)

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2014/11/03

『「甘え」の構造』(弘文堂)の著者が、「表」と「裏」、「内」と「外」、「本音」と「建前」といったテーマに取り組んだ本です。 著者は、「建前」が正義で「本音」が悪であるとか、「建前」は見せかけで「本音」が真実であるといったこと主張するのではなく、両者が切り離すことのできない人間心...

『「甘え」の構造』(弘文堂)の著者が、「表」と「裏」、「内」と「外」、「本音」と「建前」といったテーマに取り組んだ本です。 著者は、「建前」が正義で「本音」が悪であるとか、「建前」は見せかけで「本音」が真実であるといったこと主張するのではなく、両者が切り離すことのできない人間心理の双面を構成していると論じています。 ただ、あまりくわしい分析が進められることはなく、著者の印象に基づいた比較的気楽なエッセイのようにも感じられました。

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2013/04/21

(1985.05.24読了)(1985.05.17購入) ☆関連図書(既読) 「タテ社会の人間関係」中根千枝著、講談社現代新書、1967.02.16 「適応の条件」中根千枝著、講談社現代新書、1972.11.20 「「甘え」の構造」土居健郎著、弘文堂、1971.02.25 「モ...

(1985.05.24読了)(1985.05.17購入) ☆関連図書(既読) 「タテ社会の人間関係」中根千枝著、講談社現代新書、1967.02.16 「適応の条件」中根千枝著、講談社現代新書、1972.11.20 「「甘え」の構造」土居健郎著、弘文堂、1971.02.25 「モラトリアム人間の時代」小此木啓吾著、中公文庫、1981.11.10

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