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半島 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2007/07/10 |
| JAN | 9784167703028 |

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商品レビュー
3.8
15件のお客様レビュー
素晴らしい作品、の一言。 人生の折り返しに立った中年が、職を辞して名も無い半島を訪れる、という導入。 人生における時間の捻れ、停留がファントムな展開で重層的に描かれる。 雄飛と雌伏、五極の王、と興味深いフレーズが示唆的に登場し、まだ主人公の年齢帯に達しないながら、自分自身考え込む...
素晴らしい作品、の一言。 人生の折り返しに立った中年が、職を辞して名も無い半島を訪れる、という導入。 人生における時間の捻れ、停留がファントムな展開で重層的に描かれる。 雄飛と雌伏、五極の王、と興味深いフレーズが示唆的に登場し、まだ主人公の年齢帯に達しないながら、自分自身考え込む場面もしばしば。 あとがきの通り、作品それ自体が人生という一つの寓話を成す、極北の文学作品だった。
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「異世界モノ」という都市伝説のジャンルがある。こちら側とあちら側。普段は決して行き来することのできない二つの世界が、あるポイントで地続きになっていて、ふとしたはずみで境界を越えてしまう話……。子供じみていて恥ずかしいが、じつはあれが大好きなのだ。恥ずかしいついでに言うと、半ば信じ...
「異世界モノ」という都市伝説のジャンルがある。こちら側とあちら側。普段は決して行き来することのできない二つの世界が、あるポイントで地続きになっていて、ふとしたはずみで境界を越えてしまう話……。子供じみていて恥ずかしいが、じつはあれが大好きなのだ。恥ずかしいついでに言うと、半ば信じてもいる。 あれは20代の終わりくらいだった。とあるビジネスホテルに泊まった夜。チェックインしてエレベーターに乗り込んだ。他に乗客はいない。ここまではいい。目的の階に着いて扉が開いた瞬間、私は固まった。真っ暗なのだ。いや、正確には真っ暗ではない。赤っぽい光があちらこちらで頼りなく明滅している。しかし、いくらホテルの照明が薄暗いとはいえ、あまりにも暗すぎる。不気味なのだ。間違った階に来てしまったのか。いや、それにしたっておかしい。耳を澄ませてみるとガヤガヤとたくさんの気配はするが、明らかに人の声ではない。頭の中で非常警報が鳴り響いた。ここはおかしい! ここは何かがおかしい! 急いでエレベーターの閉ボタンを押して1階まで戻った。そして今度は注意深く、しかしさっきと同じ階のボタンを押した。ドキドキしながらドアが開くと、そこは何の変哲もないホテルの廊下だった。私の見たものは、いったい何だったのだろうか。 境界は思わぬところにある。迫村が地下室で見た鎖に繋がれた子供、**荘の浴場での踊り手たちとのダンス、トロッコの滑走……。いったいどこまでが現実だったのか。しかし、境界を見定めようとしても見えない。気づいたときにはもう越えてしまっている。いや、境界などもともとないのかもしれない。こちら側とあちら側はひとつに溶け合って、いまもわれわれと背中合わせに存在しているのかもしれない。
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あー、読み終わってしまった。 ここに書いてあることは人生のこと。何度も何度も重ねて書いてあってもまだ足りないことってあるんやなぁと思う。好きで仕方ない。ワタシの好きな小説とは、こういうものだとしみじみしている。迫村に好きなひとをあてはめて、心のなかで動かしていたら、変な夢を何度も...
あー、読み終わってしまった。 ここに書いてあることは人生のこと。何度も何度も重ねて書いてあってもまだ足りないことってあるんやなぁと思う。好きで仕方ない。ワタシの好きな小説とは、こういうものだとしみじみしている。迫村に好きなひとをあてはめて、心のなかで動かしていたら、変な夢を何度も見るようになった。もう少しで掴めそうなのに手が届かないところもなんとなく恋と似ている。半島って半分島ってことでしょう。ワタシは島が好き。モチーフとしての島が。迷路のようにいりくんだ狭い露地や、不思議な店の地下が繋がっているのとか、A地点と遠いと思っていたB地点が案外ぐるりとまわれば近いとか、人の記憶もそうではないかと迫村が考えるのとか、本当に好きなところだらけ。絶対絶対これは大切な小説になると確信している。再読の時期はいつかな? すぐきそうです。
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