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天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代 角川選書404
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川学芸出版/角川書店 |
発売年月日 | 2006/12/31 |
JAN | 9784047034044 |
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天皇たちの孤独
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商品レビュー
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
角田文衛に比べると、格段に読み易い、繁田信一の文章。ま、いつもこの人のネタは「小右記」ですが。どれだけ藤原実資が好きなの(笑) 円融帝の前に一条帝が配置されていることで、時代が前後してちょっと混乱。時系列の方がとっつき易いです。 摂関時代、天下の天皇家と言えども、結局は兼家やら道長やらに振り回される。政治力とは地位名声とは別物、かなり非情。ロクに物心もつかないうちに、即位だ元服だ入内だ譲位だ…って、大人の都合で。実の娘だって駒の如くよ〜! しかも、道隆vs詮子とか、親類縁者のごく狭い世界の人間関係の中だけに容赦ないし。 円融帝って、母の安子が末妹を産死した時(964年)には5歳。長兄の冷泉が14歳で、次兄の為平が12歳。安子の同母兄弟は沢山いたのに、面倒を見てくれたのは登子と兼通だったのね(村上帝が登子を入内させたのは息子達の為ではないけどw。選子内親王は兼通/昭子女王の堀川殿で媓子と育ったらしい)。伊尹も兼家も知らん振りだったのか?祖父母(師輔と藤原盛子)も居ないしな。 父方(村上帝)の同母兄弟…ったって、保明親王も康子内親王も朱雀天皇も、更に祖父母(醍醐帝と藤原穏子)も既に鬼籍。 村上帝も3年後に崩御(967年)。長兄は即位、自分は9歳で立太子。次兄は元服時(965年)に源高明んちに婿入り。
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非主流派名門の不遇感の発露である「小右記」の記述を無批判に使用し、日記内では正論を吐いても事実においては権力者にひよることも(処世上当然)あったことに言及もしないし、大鏡や栄花物語などの「物語」を古記録と同等に扱っており、現代の歴史書としては、いかがなものか(一般向け読物だから尚...
非主流派名門の不遇感の発露である「小右記」の記述を無批判に使用し、日記内では正論を吐いても事実においては権力者にひよることも(処世上当然)あったことに言及もしないし、大鏡や栄花物語などの「物語」を古記録と同等に扱っており、現代の歴史書としては、いかがなものか(一般向け読物だから尚更!)。 兼家・道長というド主流(つまり実資の憤懣の主対象)の名に、地の文で枕詞のごとく「奸臣」をつけるのも、マトモな歴史家の態度とは思えない。そもそも平安時代の天皇制は、絶対君主制ではない。帝は独裁者ではない。まるっきり天皇の意を汲まないからといって大臣が一方的に悪いことにはならないだろう。 また、東三条院についての記述で、「詮子のような皇后になれなかった妃が、いきなり皇太后になるなどというのは、王朝時代において、全く先例のないことであった。」(p.87)などとしているが、むしろ王朝時代は、皇后でなかった妃が、子が天皇となったことによって皇太后となった例が多くみられるのが事実である(文徳母から醍醐母の間など軒並み、つまり詮子以前に多く先例がある)。事実をねじまげてまで兼家流を悪と決めつける姿勢に鼻白まざるをえない。
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平安時代中期の円融、花山、一条天皇たちの孤独と苦悩。アクの強い外戚たちに翻弄される彼らの姿をわかりやすく描き出す。政治も詰まる所、相性や好き嫌いか。
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