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天皇たちの孤独 の商品レビュー

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2021/02/03
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角田文衛に比べると、格段に読み易い、繁田信一の文章。ま、いつもこの人のネタは「小右記」ですが。どれだけ藤原実資が好きなの(笑) 円融帝の前に一条帝が配置されていることで、時代が前後してちょっと混乱。時系列の方がとっつき易いです。 摂関時代、天下の天皇家と言えども、結局は兼家やら道長やらに振り回される。政治力とは地位名声とは別物、かなり非情。ロクに物心もつかないうちに、即位だ元服だ入内だ譲位だ…って、大人の都合で。実の娘だって駒の如くよ〜! しかも、道隆vs詮子とか、親類縁者のごく狭い世界の人間関係の中だけに容赦ないし。 円融帝って、母の安子が末妹を産死した時(964年)には5歳。長兄の冷泉が14歳で、次兄の為平が12歳。安子の同母兄弟は沢山いたのに、面倒を見てくれたのは登子と兼通だったのね(村上帝が登子を入内させたのは息子達の為ではないけどw。選子内親王は兼通/昭子女王の堀川殿で媓子と育ったらしい)。伊尹も兼家も知らん振りだったのか?祖父母(師輔と藤原盛子)も居ないしな。 父方(村上帝)の同母兄弟…ったって、保明親王も康子内親王も朱雀天皇も、更に祖父母(醍醐帝と藤原穏子)も既に鬼籍。 村上帝も3年後に崩御(967年)。長兄は即位、自分は9歳で立太子。次兄は元服時(965年)に源高明んちに婿入り。

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2013/04/02

非主流派名門の不遇感の発露である「小右記」の記述を無批判に使用し、日記内では正論を吐いても事実においては権力者にひよることも(処世上当然)あったことに言及もしないし、大鏡や栄花物語などの「物語」を古記録と同等に扱っており、現代の歴史書としては、いかがなものか(一般向け読物だから尚...

非主流派名門の不遇感の発露である「小右記」の記述を無批判に使用し、日記内では正論を吐いても事実においては権力者にひよることも(処世上当然)あったことに言及もしないし、大鏡や栄花物語などの「物語」を古記録と同等に扱っており、現代の歴史書としては、いかがなものか(一般向け読物だから尚更!)。 兼家・道長というド主流(つまり実資の憤懣の主対象)の名に、地の文で枕詞のごとく「奸臣」をつけるのも、マトモな歴史家の態度とは思えない。そもそも平安時代の天皇制は、絶対君主制ではない。帝は独裁者ではない。まるっきり天皇の意を汲まないからといって大臣が一方的に悪いことにはならないだろう。 また、東三条院についての記述で、「詮子のような皇后になれなかった妃が、いきなり皇太后になるなどというのは、王朝時代において、全く先例のないことであった。」(p.87)などとしているが、むしろ王朝時代は、皇后でなかった妃が、子が天皇となったことによって皇太后となった例が多くみられるのが事実である(文徳母から醍醐母の間など軒並み、つまり詮子以前に多く先例がある)。事実をねじまげてまで兼家流を悪と決めつける姿勢に鼻白まざるをえない。

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2012/10/17

平安時代中期の円融、花山、一条天皇たちの孤独と苦悩。アクの強い外戚たちに翻弄される彼らの姿をわかりやすく描き出す。政治も詰まる所、相性や好き嫌いか。

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2010/07/14

[ 内容 ] 『枕草子』に描き出された華麗な王朝世界。 その中心にあるべき天皇が、実際にはないがしろにされていた。 摂政・関白の専横、それに追従する廷臣たち。 孤立する天皇たちの深い嘆きを聞く者はいたのか。 当時の廷臣たちの日記によって、華麗なイメージとは裏腹な王朝時代の真実を明...

[ 内容 ] 『枕草子』に描き出された華麗な王朝世界。 その中心にあるべき天皇が、実際にはないがしろにされていた。 摂政・関白の専横、それに追従する廷臣たち。 孤立する天皇たちの深い嘆きを聞く者はいたのか。 当時の廷臣たちの日記によって、華麗なイメージとは裏腹な王朝時代の真実を明らかにする。 [ 目次 ] 序章 ひとりぼっちの天皇たち 第1章 一条天皇の憂鬱 第2章 円融法皇の嫌悪 第3章 東三条院藤原詮子の偏愛 第4章 花山法皇の不満 第5章 上東門院藤原彰子の困惑 第6章 三条天皇の警戒 終章 裏切られる天皇たち [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2009/10/04

いつの時代も、トップとは孤独なものです。 自民党の麻生太郎さんも言ってたけど、 孤独に耐えることのできるもしくは楽しめる人でないとトップになんてなれません。 その組織の規模に関係なく。 そうゆう意味で、安部さんは弱かったと感じた。 そうゆう意味で、小泉さんは強かったんじゃないかな...

いつの時代も、トップとは孤独なものです。 自民党の麻生太郎さんも言ってたけど、 孤独に耐えることのできるもしくは楽しめる人でないとトップになんてなれません。 その組織の規模に関係なく。 そうゆう意味で、安部さんは弱かったと感じた。 そうゆう意味で、小泉さんは強かったんじゃないかな?

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2009/10/04

2007/09入手。 この本もタネ本はこの著者のご専門である「小右記」。反主流派貴族であった藤原実資の目から見た「権力者(藤原摂関家)に弄ばれる歴代天皇とその一族」と言ったところ。 けどこの両者、実は「祖父と孫」「叔父と甥」だったりするわけで。 古代の大王(おおきみ)家から連綿と...

2007/09入手。 この本もタネ本はこの著者のご専門である「小右記」。反主流派貴族であった藤原実資の目から見た「権力者(藤原摂関家)に弄ばれる歴代天皇とその一族」と言ったところ。 けどこの両者、実は「祖父と孫」「叔父と甥」だったりするわけで。 古代の大王(おおきみ)家から連綿と続く近親結婚が極まるのがこの時期。(何しろ「兄弟がそれぞれ母の妹達と結婚」ですから。そりゃ子孫も絶えるわ) でもここまでではないにしても、これに近い状態はつい50年前まで千年間続いてたわけですからね。

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