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観光 ハヤカワepiブック・プラネット
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
| 発売年月日 | 2007/02/28 |
| JAN | 9784152087966 |
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観光
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商品レビュー
3.9
30件のお客様レビュー
水面に漂うだけの小舟のように、抗うことの出来ない環境に身を置く主人公の、静かな諦めと無力感が切なく心に響いて、切なかった。
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図書館にて借りる、第十二弾。 旅行本でもガイドブックでもない。 タイを舞台にした小説。 凄く久しぶりに外国人の書いた小説を読んだが、合わない。 私には合わなかった。 なんだろうか、読み進むのに時間がかかるし、何の満足感もない。 儚さのようなものを感じなくはないが、それが...
図書館にて借りる、第十二弾。 旅行本でもガイドブックでもない。 タイを舞台にした小説。 凄く久しぶりに外国人の書いた小説を読んだが、合わない。 私には合わなかった。 なんだろうか、読み進むのに時間がかかるし、何の満足感もない。 儚さのようなものを感じなくはないが、それが何だというのか。
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「再読」である。 本書を最初に読んだのは、2011年4月のことなので、13年以上前のことになる。当時、私は、本書の舞台となっているタイ国に駐在していた。 以下、初読の際のブグログに書いた感想を下記する。 【2011年4月に書いた本書初読の際の感想】 バンコクの伊勢丹の中に紀伊国...
「再読」である。 本書を最初に読んだのは、2011年4月のことなので、13年以上前のことになる。当時、私は、本書の舞台となっているタイ国に駐在していた。 以下、初読の際のブグログに書いた感想を下記する。 【2011年4月に書いた本書初読の際の感想】 バンコクの伊勢丹の中に紀伊国屋書店が入っており、そこでは日本の本を買うことが出来る。日本の大型書店と比べると品揃えは今ひとつだったり、そもそも本の値段が日本で買うのに比べると5割増しくらいになるのだけれども、バンコクにある書店らしいのは、タイ、あるいは東南アジアのことを扱った書籍や、そこを舞台にした小説のコーナーがあることだ。 この本はそのコーナーで見つけたもので、タイ系のアメリカ人作家による、7編の短編を収めた短編集である。短編の舞台は全てタイ。どれも素晴らしい短編だと思う。 バンコクに住み始めて3年近くになる。3年程度を主として会社の仕事をしながら過ごしているだけなので、タイという国について何か分かったとはとても言えないのだけれども、それでも、実際に住んでいる国のことなので、毎日出会うことの中から、何らかの「印象」を持つようになる(それは実際には誤った認識かも知れず、「偏見」なのかもしれないことは分かった上で)。 タイの2009年の一人あたりGDPは約4,000ドルであり、日本の1/10程度。経済規模が小さいということは住んでみれば分かるのだけれども、経済規模が小さいということに加えて、この国はかなり貧富の差が大きいのではないか、とも感じる。実際にあらためて経済統計を調べてみると、日本などに比べると、タイの所得格差はかなり大きいことが統計的にも確認できる。更に言えば、この国は階層間の流動性が低いような気がする。これは統計的な裏付けも何もない個人的な印象だ。要するに金持ちの家に生まれたら金持ちであり続ける人が多く、そうでない場合には、自分の努力だけで経済的な豊かさを得ることが難しい国なのではないか、という印象があるということだ。 この小説に収められている7つの短編のうち、6編の主人公はタイ人。子供と呼んで差し支えのない年齢の者から10代後半と思われる年齢の少年であり少女であり青年たちだ。彼らは、小説の中で、何らかの「困難」に出会う。それを一括りに「困難」と呼ぶのは、内容や程度が個別的過ぎるのだけれども。小説の中で、彼らは、それぞれの方法で、その困難に立ち向かったり、立ち向かわなかったり、悩んだり、やり過ごしたりする。それは、必ずしも自覚的な方法であるわけではないのだが、それでもそのそれぞれの対処のやり方が(あるいは対処しないやり方が)印象的であり、それぞれの短編の主題になっているという風に小説を読んだ。 彼らのやり方を痛快に感じたり、痛ましく感じたり、という経験を読者はするはずだ。彼らの生活は貧しい者もいれば、そうでない者もいるが、決して社会の上流階層に属しているわけではないことでは共通している。上述した、階層間の流動性が低いだろう、という自分の印象、あるいは、偏見と合わさって、僕自身はある種のせつなさを小説を読んで感じた。お勧め。 【引用終わり】 それから13年以上が経過したが、既にバンコクに伊勢丹はなく、私はタイ人女性と結婚し、日本に帰国し、定年で会社を引退した。感覚的には、あっという間のことだったが、私自身にも大きな変化があったことに今さらながら気がつく。 しかし、本書を再読してみての感想は、上記の2011年に書いたものと、大きくは変らない。当時感じた「せつなさ」を今回も感じながら読んでいた。その「せつなさ」は、社会の仕組みの中で、あまり恵まれていない立場にいることを強いられている主人公たちが、その立場ゆえに味わうことになる困難や理不尽さが哀れであり、また、それでも、困難に立ち向かおうとする行いが健気で勇気づけられるという感覚である。 タイ人女性と結婚し、彼女の友人のタイ人とも多く知り合いになり、今でも「タイ国」は私にとって身近に存在する。その「タイ国」感覚、および、以前、タイ国に駐在していた際に感じていたタイ国に対しての、多くの感想・想いをあらためて想起させてくれる読書であった。
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